2013/11/04

第7回 プローバー’01写真展 『道』

会場:かなっくホール・ギャラリーB アクセスはDMのポップアップ画面をご参照ください
会期:2013年11月5日(火)~11日(月) 10:00~18:00 初日は13:00~ 最終日は~16:00

“創作料理”を提唱
Hpdm
 プローバー’01とのつきあいは12年になる。私が講師(私はコーチと呼んでいる)を担当するクラブではもっとも長いつきあいになる。そのため、私はメンバー一人ひとりの作風をほぼ把握しているつもりだ。一方、メンバーのほうも、私の写真論を知りつくしている。というより、私の写真論はプローバーによって鍛えられてきたと言ってよい。創作活動で、講師とメンバーが互いに手の内を知っていることが、はたして健全なのだろうか。通常、それは好ましくないというのが、私の主張だ。一種の家元制度になってしまうからだ。写真撮影にとって家元制度は好ましくない。そこで、私は“創作料理”を提案し、Hpdm_2チャレンジや冒険、実験がある作品を評価してきた。宗家の技芸を守り継承する作風、すなわち“定番料理”はよほど出来が良くないと評価しない。おそらく、メンバーにとっては“創作料理”を撮ったほうが楽ではないだろうか。私は、被写体はもちろん、モチーフや撮影テクニックに新鮮さを期待する。プローバーのメンバーは、私の評価基準も理解している。

 このたび、『道』をテーマとするにあたり、まず意義を調べた。それは次のようなものだ。①人や動物が行き来する通路。ある地点と地点をつないで長く連なった帯状のもの。②目的とするところへ至る経路。道すじ。③道のり。距離。道程。④ある状態に至る道すじ。⑤人のふみ行うべき道すじ。人としてのあり方。物事の道理。⑥ある関係を成り立たせている理(ことわり)。世間のならい。⑦教え(仏教、儒教など)。⑧ある専門分野(Ex.医学の道を究める)。⑨方法。手段。手順(Ex.解決の道を見いだす、生活の道を絶たれる)。Hp2013pb058173Hp2013pb057992私は、これらのすべてが被写体とモチーフになるとプローバーのメンバーへ伝えた。①~③は唯物論的であり、形而下の道である。④~⑨は唯心論的であり、形而上の道である。創作料理的な『道』展に取り組むには、④~⑨が欠かせないと合わせて伝えた。はたして、それは達成されたのかは、写真展会場で判定していただきたい。以下に、会場のあいさつ文とメンバーの代表作を1点ずつ掲載する。

【あいさつ文】 道の始まりはけもの道です。動物たちは、食料の採取のため、省エネと効率を追求してコースを選び、歩きはじめました。人類にとっても同じです。食料の調達と配布、交通、情報伝達など、道は文明の原点です。現代では、歩道と車道が分離し、遊歩道から高速道路まで進化してきました。一方、社寺の参道や登山道、修験道など、人間は試練を求める道も開拓しました。私たちは、人や動物、車が往来する道から、物事の道理まで、沿道での出来事を被写体にしたカラー写真38点を展示いたします。ご高覧いただけたら幸いです。 2013年11月5日     プローバー’01 一同

「けもの道」 『孤高』駒田順二Hp_01__mg_3795_2












「厳しい道」 『宙(おおぞら)へ』小木曽光利Hp_02n030_14_07_img_9201_2












「時季の歩み」 『輪だちの春』小池 測Hp_03p4154067












「軌跡」 『荒野の記憶』井上恭子Hp_04_03
















「参道」 『鎮守』山下泰雄Hp_05_23img_1681_2












「難行の道」 『修験の道』菅原郁夫Hp_064a

















「感ずる」 『仏を』海老澤英男Hp_07_2013_04_02_0132












「私の古道」 『法然院へ』門司親昭Hp_08_img_0001












「湘南道」 『車道/歩道』曽山高光Hp_09121












「くつろぎの道」 『花の道』新沼早智子Hp_11aimg
















「夢のある道」 『幻影』廣幡安子Hp_1206












「オレ達の道」 『通せんぼ』豊田芳州Hp_13p6096062_2












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2012/06/13

あこがれの“撮影犬”にめぐり合う ドイツNo.117

渓流釣りにも同行したいHpp6073304

 私は、常日頃、“撮影犬”というイメージを描いている。森の中での撮影に同行して、撮影中はそばで控え、周囲を監視し、野生動物の接近を知らせてくれるような犬である。すなわち、独りで森の中へ入るときの味方になる存在だ。

 このイメージ発想の原点は、我が家のペットにある。現在飼っているトイプードルは小型犬なので、森の中ではブッシュにはまってしまう。そのうえ、毛並みが長くダニの格好の餌食になる。そのため森の中には連れていけない。しかも、愛玩犬なので番犬のようにしつけられていない。撮影中、そばで控えるどころか野生動物の臭いに刺激されて、周囲を歩きまわるだろう。野鳥や昆虫を逃がしてしまうおそれもある。Hpp6073309森の中では味方になるどころか、足手まといになる。犬にはそれぞれ飼う目的があり、存在価値があるのでしかたがない。しかし、我が家のペットのおかげで“撮影犬”というイメージが生まれた。

 ドイツのツェレ(Celle)であこがれの“撮影犬”を見つけた。場所は旧市街の北側を流れるアレー(Aller)川に架かる橋の上だ。森の中ではなかったが、写真家のそばに控えている姿は私のイメージどおりだった(写真上左)。おそらく、この犬なら森の中でも大丈夫だろう。釣りにも連れていけそうだ。釣りでは、しばしば我を忘れて夢中になってしまい、周囲の状況の変化には気づかない。いろいろな危険もある。きっと強い味方になるだろう。Hpp6062926_3

 ツェレは、ドイツ北部・ニーダ―ザクセン州に属する人口7万人の小さな町である。木骨組みの家が連なる旧市街の町並みはドイツ一の美しさとも言われる。(写真右は、ツェレの旧市街マルクト広場の朝市) 参照:「われらの今度の領主さま ドイツNo.13」  

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2011/08/07

犬のトイレ ドイツNo.104

ドイツの「犬」事情…ヴァッサーブルグHpp6085898

 ヴァッサーブルグ・アム・インは、三方が川で囲まれた半島のような形をしている(参照:「ヴァッサーブルグの第一印象 ドイツNo.98」。町の周囲、すなわち、イン川に沿った遊歩道は市民の憩いの場所だ。彫刻が展示され、ベンチも置かれている。川幅いっぱいに水が流れ、Hpp6096097_2河川敷きはほとんどない。 川幅は50メートルはあるだろうか、ゆったりと蛇行して流れる様は、ヴァッサーブルグ(水の城)という町の名まえにふさわしい。(写真上右はヴァッサーブルグでの情景、同左は旧市街の俯瞰)

Hpp6071901 遊歩道の入り口に日本では見られないボックスが立っていた(写真左)。「犬のトイレ」(HUNDE-TOILETTE)と表示されている。犬の散歩でふんを始末するためのポリ袋を提供し、その使い方が説明されている。内容は、私たちが日本で行っている方法である(写真下2点)

 ドイツは、犬に対して日本より寛容だ。駅構内やレストラン、公園などでも制約が少ない。ただし、子どもが遊ぶ公園には侵入禁止だ。私は、ドイツの各所で犬と人のなごやかな関係を見てきた。それを撮影するのも楽しみだ。Hpp6071905Hpp6071908しかし、ふんの始末については感心できない。私もうっかり踏みつぶして、対応に困ったことがあった。しかし、ここ数年、改善されてきたように感じる。ヴァッサーブルグの「犬のトイレ」がそれを物語っている。とはいえ、今でも芝生や草地を不用意に歩いていると、ふんを踏んでしまうことがある。草地を歩くときは要注意だ。

 さて、「犬のトイレ」を歓迎してよいのだろうか。いうまでもなく、これが設置される背景には、ふんの放置が多いということだ。これは公共心の欠如である。「犬のトイレ」は、これに対して一つのルールを作ったのであるHpp6071899Hpp6075535大げさな言い方だが、不正が発覚してそれを規制するために法律と予算が決まる、ということはどこの国でも同じだろう。法やルールには、Hpp6071948施設の維持や管理に予算と労力がかかる。不正をしないモラールがもっと大切だ。モラールはエコノミカルに通じる。“傾向と対策”は、受験勉強に限るのではないだろうか。犬に寛容で、人との関係が密なドイツにも、悩みはあるようだ。 (写真上3点は、イン川沿いの遊歩道 ポップアプ可

 ところで、犬について書くからには、私自身のことにも触れなければならないだろう。私は、トイプードルを飼っている (写真右) 。名まえは「ココ」である。飼い始めて10年経っているので、人間では56歳に相当する。しかし、今だトイレの粗相が多い。しつけが良くなかったのは、飼い主の責任だ。朝のHpp8038985散歩は家内と分担して連れて行くのだが、自身のトイレを我慢して連れていかないと粗相になる。カットの回数は私より多いし、カット代も私より高い。すなわち、“犬の生活優先モード”で、“飼い主バカ”の状態だ。

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2007/10/08

ユニークなイベント 横浜No.16

Hp_3 ワールドフェスタ・ヨコハマ2007

 横浜は、2009年に開港150周年を迎える。その記念事業として10月6日、7日、ワールドフェスタ・ヨコハマ2007が開催され、世界の食と文化が山下公園に結集した。7日は好天に恵まれ、多くの観光客はヨコハマらしいエキゾチックな雰囲気を楽しんだ。今までに見たことがなかったのは、ゴミ処理を徹底したこと だ。分別ゴミ箱が数か所(不詳)設置され、Hppa070078_2 係員が随時処理していた。また、ゴミ袋を配り観光客の問題意識を喚起していた。スピーカーからは調理担当者へ手洗いのし方などをアナウンスし、衛生にも注意を払っているのは好感がもてた。ペットフリーでたくさんの犬が会場をにぎわせていた。また喫煙所が設置され、愛煙家には肩身の狭い思いをしなくてもよかったようだ。会場はきれいで、整然としたユニークなイベントだったと思う。横浜市や横浜青年会議所など主催者の努力を買いたい。

 私の好きなドイツの売店では、ビールとソーセージに人気があり行列ができていた。また、世界最古の醸造所製ビール「バイエンシュテファーナー」のボ トルも見えた(写真下)。Hppa070241_3 Hppa070017_01_2 

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分別ゴミ収集所

Hppa080361_2希望者に配布されたゴミ袋

Hppa070099             喫煙所と分別ゴミ収集所

Hppa070081犬にとっても珍しい体験であろう

午後のメインステージに出演するたHppa070295めに横浜を訪れたミス・インターナショナルの一行が、中華街の媽祖廟(まそうびょう)に現れた

 横浜はかって異国の食文化の入り口だった。みなとみらい線「元町・中華街駅」構内には当時の状況が壁画になっている。たまたま目についたので紹介する。左からパン屋を描いた絵、昔のコーヒー豆を挽く状景、ビヤホールの広告。

Hppa070162Hppa070156Hppa070160   

なお、10月13日(土)と14日(日)は元町仲通でフードフェアーが開催される。また、横浜都市発展記念館(みなとみらい線日本大通駅下車0分)では、「写された文明開化」展が2008年1月14日まで開催されている。文明開化の写真と、当時の写真家たちのプロフィールを知るには良い機会だろう。

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2007/08/14

優しいトロリーバス ドイツNo.48

Hpp6100118_2ザルツブルグの幸せな犬

 ザルツブルグ市内の主要交通機関はトロリーバスである(写真左)。日本の東京では1950~60年代にトロリーバスが走っていた。それに乗って、上野から今井橋(江戸川区)までハゼ釣りに行ったものだ。都内の交通状況が変わり1968年、この路線は廃止になった。そのような思い出があるので、トロリーバスは時代遅れの古い乗り物という概念をもっていた。

Hpp6090145  ところがザルツブルグの市街地にはトロリーバスが大きな顔をして走っている。ザルツブルグも他の西欧諸国と同じように一般配電のための電線と電柱はない。しかし、トロリーバスの架線が空をにぎわせている(写真右)。バスは町の中を縦横に走っているので、架線も目だつ。これは景観に好ましいものではない。しかし、トロリーバスは排気ガスを出さない。町の空気を清浄に保つのに適している。市民に優しい交通機関といっていいだろう。化石燃料を使った交通機関と比較して、エネルギーの消費量でどちらが有利なのか、私にははわからない。

Hpp6086812  ザルツブルグのトロリーバスは犬にも優しい。車内に犬の占有スペースが設けられているからだ。盲導犬だけなのか、一般の犬にも適用できるのか不明だ。犬をつなぐ金具だけでなく、飼い主がそばで寄りかかる衝立もある(写真左)。ドイツをはじめとする西欧では犬の市民権は大きい。犬といっしょに入れる公共施設やレストランはたくさんある。ザルツブルグのトロリ-バスもしかりだ。

Hpp6117071 ついでに優先席(priority seat)のピクトグラフを紹介する(写真右)。トロリーバスに乗ってみて、ザルツブルグは環境と人々と犬に優しい町だと感じた。優しさは我々にとってもっとも大切な感情であろう。どうしたら優しさを育むことができるのか、知恵を出したいものである。日本が抱えている政治や経済、社会、教育などの問題を解決するうえで、もっとも大切なことは優しさを優先することではないか。私は、『美しい国』よりは『優しい国』を提唱したい。

 ザルツブルグはオーストリーの町であるが、住民はゲルマン系でドイツ語を話すので、ドイツのカテゴリーで掲載する。

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