2016/03/05

なぜ、北へ傾くのか 横浜No.89

ハクモクレンの屈光性

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 たびたび書いているように、私はモクレンが好きだ。この冬は、自宅付近の同じ樹に何回も足を運んだ。特に、開花した2月21日以降は、ほぼ毎日会いに出かけた。私がモクレンに興味を感じるいわれは、つぼみの形にある。デフォルメされた砲弾型は、中に秘めた力を感じさせるし、Hp160223p2230162何よりも原始的な形が魅力的だ。 (写真上 2月29日のハクモクレン。西の方角から撮影、左側が北になる)

 ハクモクレンのつぼみは、だいたい北に向かって頭を傾けている。特に、開花直前には顕著だ。北向きということは太陽とは逆の方向である。すなわち負の屈光性をもっていることになる。普通、植物の茎や葉は太陽の方向へ向かって傾く。これを向日性、または「正の屈光性」をもっているという。しかし、ハクモクレンのつぼみは違う。太陽とは反対側の北の方角に傾く。屈光性は負である。なぜなのだろうか。つぼみだからだろうか。Hpp3030429しかし、つぼみは茎の延長でもあり、葉の進化したものでもある。この頭を傾ける仕草が、ハクモクレンのつぼみの魅力に結びついている。 (写真上右と同左 今年のつぼみ。どちらも西の方角から撮影)

  『つぼみたちの生涯』(田中 修 著 中公新書)によると、一般的に、花のつぼみが開くには光と熱が必要だという。太陽光は四季により日照時間が変わり開花の時期を決める。ハクモクレンは春に花をつけるので長日植物である。毎年、春に日照時間が伸びてくると、開花の準備が整う。しかし一方、熱(気温)も開花を左右する。大局的な開花時期は日照で決まるようだが、実際の開花には熱が欠かせない。平均気温や積算温度が開花時期を早めたり遅らせたりするほかに、開花現象には熱が欠かせないという。熱が開花にどのようにかかわるのかは、『つぼみたちの生涯』を参照してほしい。

  つぼみは、開花の準備が整うと熱が必要になる。そこで、気温以外に太陽光の輻射熱も大いにかかわってくるはずだ。その熱をすこしでも多く取り込むには、太陽光を受ける照射面の状態が問題になる。広い面積に直角に受光するのが効率が良い。ハクモクレンのつぼみが北向きに傾くのは、そのためではないだろうか。垂直に立っているより太陽の方角に背を向けて傾いていたほうが、光の受光効率は高まるであろう。受光効率は入射角のCosine2乗倍で変わっていくからだ。これが私の考察だ。

 つぼみが北向きに傾く理由がもう一つ考えられる。今年は暖冬だった。つぼみは光による準備が整う前に気温(熱)の影響を受けて開花時期を早めた。つぼみの南に向いた面は太陽光の輻射熱で温められる。すると、つぼみの南側の面が開花の準備を始め、花弁や萼の外側だけが伸びていく。
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そこで、南面だけが成長する(伸びる)ことにより北に傾いたのではないか。『つぼみたちの生涯』によると、通常の開花ではすべての花弁の内側(花芯側)が伸びて外側に開くという。
 前者の考察はつぼみの生活形に着目したものであり、後者の考察は環境に
左右された結果を重視したものである。どちらが正しのか、また別の解釈があるのか、専門家のご意見をうかがいたい。 (写真上 3月3日現在のハクモクレンの開花状況。北の方角から撮影。3~4分咲きといったところか)

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2016/02/22

2週間以上早い開花 横浜No.88

ハクモクレン
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 私はモクレンが好きだ。これについては、すでに『ハクモクレンの原始性に引かれる 横浜No.82』で触れているので参照してほしい。私は、ここ1年間、同一の場所でハクモクレンを観察してきた。Hp150311p3110009今年は暖冬といわれ、その結果、ハクモクレンが例年にない経過をたどっているということも 『自然界の変異 横浜No.85』に書いた。Hpp2210514今年の開花は昨年に比べ2週間以上早い。昨年が3月11日だったのに対して、今年は、2月21日だ。その差は18日である。1月の初旬に暖冬の影響で、苞を脱いだと書いた。Hp15150311p3110021_edited1_2しかし、その後、寒波が来て平年並みの気温が推移した。2月14日に、“春一番”が吹き、だいぶ膨らんだつぼみが開くかと期待したが、だめだった。14日以後、ほとんど毎日モクレンを観察に出かけた。やっと、21日につぼみが緩んだ。純白の花冠は花の聖女のようだ。待ち望んでいただけに、一段と輝いて見える。 (写真上左2点 2015年3月11日の開花。写真上右2点 2016年2月21日の開花)

 しかし、一方で不安もある。モクレンといえば、今までは3月上旬から中旬にかけて、サクラの開花の前に咲いていた。2月に開花するのは、異常なのではないだろうか? 今年の状況だけでは断定はできないが、地球温暖化の加速が危惧される。

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2016/01/15

自然界の変異 横浜No.85

早い横浜の春
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 毎年、一定地域の自然を観察し続けていると、同じ自然環境の年はないことに気づく。これはあたりまえのことだ。積算温度や雨量(積雪)が毎年違うからだ。花を例にとると、花期はもちろん、花の大きさや量、葉の付き方などが少しずつ違う。しかし、今年の自然界は、明らかな異常だ。温暖化の影響だろうか、植物が異常な景観を見せている。昨年末から1月上旬にかけての横浜市(自宅周辺)の自然観察結果をレポートする。ロウバイやミツマタは、今までに見たことがない状態Hp150117_p1170077_3だ。Hp160110p1100044この先、モクレンやサクラ、ハナミズキなどの開花はどうなるのだろうか。 (写真最上右は今年のロウバイ)

〔葉が目だつロウバイとミツマタ〕
 昨年より1週間早く、1月10日に横浜市港北区新羽の西方寺を訪れた。境内を外かのぞき込むと、黄色い塊が目に入った。予想どおり、ロウバイがもう満開かと思って境内に足を踏み入れると、なんと黄色い色の主役は残り葉だった。昨年の葉がまだ落ちていないのだ。その葉のせいで、ロウバイ独特の早春の風情が見られない。花は3歩咲きといったところだろう。写真上左は昨年のロウバイ、同右は今年の状態(ポップアップ可)
 大倉山公園のミツマタにも残り葉がたくさん付いていた。平年なら葉はほとんど残っていないのだが、Hp160110p1100324_2今年は、全体の1割ぐらい残っている。開花するころには葉が落ちるのだろうか。Hp150124p1240033遠くから観察すると別の灌木のように見えた。ロウバイもミツマタも、早春の季節感を撮影するために、わずかに残っている葉と花を組み合わせるところに妙がある。これだけ葉が多いと、単なる狂い咲きになってしまう。写真上左は昨年1月24日のミツマタ、同右は今年の1月10日状態。

〔コートを脱いだハクモクレン〕
 ハクモクレンは、私の好きな樹木だ。以前にも触れたとおり、花芯の構造と形状が原始的なのと、香りが良い。マグノリアの名で香料になっている。Hp2016p10628791月6日、自宅付近の遊歩道へ今年3度目の撮影に出かけた。撮影をしているうちに気がついた。何か、いつもと違うのだ。Hp2015p3050077通常、つぼみは苞(ほう)に包まれている。モクレンの苞は灰色で毛むくじゃらで、花芯部の防寒と保護を兼ねている。その苞がないのだ。地面を見ると苞がたくさん落ちている。なぜ、苞がむけて落ちたのかわからない。はじめは、Hp160106p1062869カラスなどの野鳥に食べられたのかと思った。しかし、花は健在だ。どうも、暖かいので防寒の必要がなくなって、脱いだのではないかと気づいた。正確な原因はわからないが、この時期にしては早すぎる現象だ。昨年の3月4日の写真を見ると、まだ苞をかぶっていた。(写真上左は昨年のハクモクレン、同上右は苞のない今年のハクモクレン。写真左は地上に落ちたハクモクレンの苞)

〔ウメの開花は2週間以上早い〕
 ウメは、新春でもっとも早く咲く“春告げ花”の一つだ。1月10日、気象庁が東京のウメの開花宣言を出した。Hpp1100214今年の開花は、平年や昨年より16日早いという。横浜はまだ開花宣言が出ていない。しかし、1月10日現在、大倉山梅林ではすでに、ちらほらと咲いていた。昨年は1月24日に撮影に出かけたが、今年のほうが花が多かった。すなわち、横浜のウメの開花は昨年より14日以上早いといえよう。Hp160110p1100275_2
ちなみに、昨年の横浜の開花宣言は2月3日だった。写真上右は「野梅」、同左は「八重寒紅」。

〔カエデとハナミズキ、スイセンの変異〕
 大倉山記念館の前庭にカエデの紅葉が年を越していた(写真下左) 。昨年12月22日、新横浜駅前公園のハナミズキに大きなつぼみが付いていた。今にも咲きそうだ(写真下右)Hpp1100343同公園で同日、スイセンが開花していた(写真下左)
 横浜に限らず、自然界は異常といってよいのではないか。ヨーロッパ・アルプスの氷河や南極の氷が解けている場面をテレビで見ている。氷河や極地は地球の現状を示す指標になっているが、身近なところにも、地球の異常は迫っている。温室効果ガスの排出を少しでも抑えなければならない。先進諸国は、快適な暮らしをするために組んだローンを返済すときがきているのではないかHp1222pc220095_3Hppc220056

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2010/12/28

氷にはたくさんのモチーフがある 八ヶ岳山麓No.112

Hppc260489被写体論

 標高1400メートルの八ヶ岳山麓では、12月24日の最低気温が-8度C、25日が-9度C、26日も-9度Cだった。3日低温を記録し、日中も氷点下なので、26日は氷の撮影に期待がもてた。渓流に入ってみたが、まあまあの結氷状態だった。ちなみに、20年前には-15度C以下はあたりまえ、-20度Cもたびたびあった。私にとって、地球温暖化は氷の撮影に暗い未来を暗示しているように感じる。

Hppc260338 氷の撮影がおもしろいのは、いろいろなモチーフが適用できるからだ。まず、「形」がおもしろい。氷結と液化は変幻自在の形を作り、二度とできない希少価値がある。被写体として絶好である。形には「表情」があることは言うまでもない。人や動物、怪物、アメーバ―などに似ている形もある。

Hppc260391 氷には、いろいろな「関係」が読みとれる。氷は基本的に“結果”である。渓流の氷には、必ず核になるものがあり、そこがきっかけになって発達する。それは“原因”と言える。その結果が目の前の氷だ。すなわち、氷には因果関係が読みとれるのだ。“因果”は関係のモチーフではもっとも意味深い。一方、水は液体であり氷は固体である。凝固Hppc260574(氷結)と融解(液化)は、液体と固体の“葛藤”なのである。水の“動”に対する氷の“静”という関係もある。これらも氷の撮影では無視できない関係のモチーフだ。

 氷の発達には時間がかかるので、「時間」のモチーフも成り立つ。核に付着し始めた小さな氷と巨大に発達した氷を見比べると、“時の流れ”や置かれた環境の違いなど宿命を感じる。氷には固体としての「質感」がある。冷たさ、透明感、固さともろさなど、質感描写のモチーフも成立する。被写体としてこれほどおもしろいものはめったにない。

Hppc267958 さらに興味深いのは核になる物質である。渓流では落葉、落枝や岩が主要だが、それぞれには“過去”がある。葉や枝は以前の生産活動のあかしだ。岩は破壊と浸食という長い経歴をもつ。氷が付着するそれぞれの核には、過去の生活や事件、運命や因縁がある。それらが氷と一体になって私たちに感慨を与える。26日は、そのようなことを考えながら撮影した。使用カメラはオリンパスE-420(一眼レフ)と同μTOUGH-8000(防水コンパクト)。

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2009/07/22

ペットボトルの自動回収機 横浜No.37

Hpp7150026_2デポジット制のテスト?

 開国博は環境イベントである。有料4会場の電力は廃棄物発電(サーマルリサイクル)でまかない、施設や運営は随所で環境に配慮されている。特に、Y150トゥモローパークは顕著だ。会場を囲む緑化壁、分別ゴミ箱のエコステーション、省エネで外気温を下げるドライミストなど、近未来の都市像を想定した施設がある。Hpp7150185_2

 もう一つある。会場内のコンビニエンスストアーの前にペットボトルとカンの自動回収機が設置されている(写真上左)。ドイツ・ヘレンベルグのスーパーにあったもの(写真下左)と類似した機械である。回収できるボトルとカンは、開国博で販売されているコカ・コーラ社製品に限るが、消費者が環境問題に積極的にかかわる機会ができるので、一歩進んでいるのではないか。Hpp7150032

Hpp6066981 ドイツではデポジット制の端末として設置されているが、ここではキャンペーンの一環なので、抽選で賞品(飲料の引換券と割引券)が当たるようになっている。ボトルやカンを回収口(写真右)へ入れると、ボトルに張られたバーコードをOCRが読み取り、処理される。当たり券が出ると、コンビニ店内で特典に交換する。まだテスト段階だが、日本でもそろそろデポジット制が普及するのではないか。ペットボトルなどの回収率と環境意識を高めるのに役立つだろう。Hpp7150049_2

参照: 「ペットボトル回収システム ドイツNo.66」

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2009/06/18

ビルに森を作る ドイツNo.86

ドイツのグリーンカーテンHpp6143794

 地球温暖化対策が緊急課題になってきた。私たちは二酸化炭素の排出量をいかに少なくするかを考えなければならない。近年、グリーンカーテンという言葉がよく使われる。特に今年はマスコミで取り上げられる機会が増えている。建物の壁面に植物によるHpp6143795グリーンカーテンを作り、直射光を遮断し、エアコンの利用効率を高めようという考え方だ。これにより、二酸化炭素の排出を減らすことができる。一方、植物の蒸散作用により、周囲の気温を下げることもできる。日本では、ゴーヤ、アサガオ、ヘチマ、キュウリなどのツル植物がグリーンカーテンとして植えられている。

 植物は人間と同じように体温調節をしなければならない。葉の裏側にある気孔から水蒸気を蒸散し、そのときの気化熱で体温を下げる。葉自身は最大約10度ぐらいまで下がるという。この気化熱は周囲の大気にも影響して気温が下がる。これは森の中が涼しく感じられることと同じ現象だ。

 ドイツ・シュツットガルトの常宿の近く(Stockach str.)に変わったビルがあった。壁面にこんもりと緑の塊が付いている(写真上右)。ツル植物が茂っているようだ。生長しているところは、樹木のように葉が茂っている。あたかもビルに森林ができたようだ。調べてみると、ビルの壁面に垂直に鉄骨が組まれ、それに沿ってツルが伸びるように作られている(写真上左)。広範囲にビルをカバーしているわけではないので、遮光効果よりは、蒸散作用で気温を下げることが目的のようだ。同時に、光合成により炭酸ガスを吸収し酸素を放出するだろう。少しはフィトンチッドが発生するかもしれない。なお、この植物については不詳だ。

 最近は日本でも見かけるが、屋根に土などを敷いて植物が育つ素地を作っている。特別な植物を植えたり種をまくわけではない。一種の荒地を作って、自然の遷移に任せて植物を育てようということだろうか。Hpp5250011_4Hpp6147999_2一般的に、荒地では、まず先駆植物(地衣類、コケ類、藍藻類など)が育ち始め、腐葉土が形成されると、いわゆる雑草類が生えてくる。その後、陽樹(シラカバ、カラマツなど)、陰樹(シイ、モミ、トドマツ、ブナなど)の順に優先種が変わり、最後に森林が形成される。これを極相と言う。温帯の荒地が自然の頂点(極相)である森林になるまでには500年かかるという。屋根に森林を作るわけではないが、植物が育つことでヒートアイランド現象を緩和し、都市に潤いを作ることができる。ドイツで撮影したものは、まだ先駆植物の状態だった。どこまで遷移するのか興味がある。(写真上左はノルドリンゲンの幼稚園の屋根。城壁の遊歩道から見えた。写真上右はシュツットガルトのシトレーン営業所の屋根、ホテルの窓から撮影した)

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2008/08/17

低い日本のエネルギー自給率 八ケ岳山麓No.59

北杜市の太陽光発電実験Hpp7270033

 日本でも太陽光発電の本格的実験が進められていることを知った。中央道を諏訪方向に向かって走り、長坂インターに近くなると左車窓に太陽電池を大規模に設置した場所が目に入る。見慣れない風景で、なにかものものしい雰囲気が漂っているので訪れてみた。場所は、長坂インターから約3分の中央道沿いだ。小高い丘に展望台があり、ほぼ全貌を観察できる(写真上右)Hpp7278552ずらりと並んだ太陽電池モジュールは国内、海外の20数社が提供している。国内では、シャープ、三洋電機、京セラ、三菱電機、カネカ、三菱重工業、富士電機システムズ、ソーラーシリコンテクノロジー、昭和シェルソーラー、ホンダソルテックなどだ。当日は、NTTファシリティーズの担当者が説明にあたっていた。近未来の日本をイメージするには良い体験だった。

Hpp7270003 このプロジェクトは、NEDO(独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)が北杜市とNTTファシリティーに研究を依頼し、さらに東京農工大や東工大、日立、産業技術総合研究所(独立行政法人)が協力して進められている。研究は昨年から始められたようで、現在は第2期工事(出力1.2MW)が進行中だ。2009年には2MW(メガワット)の出力を持つ発電システムを完成し、実用化の実験を続けるという。北杜市は、長い日照時間と冷涼な気候、市民の協力など立地条件に恵まれて、実験地に選ばれたようだ。

Hpimg 配布されているパンフレットによると、2MWの太陽光発電システムが稼動すると、年間発電量は約2,100,000KWh/年になり、石油換算量約510,300L/(ドラム缶約2,552/年、またはタンクローリー車約17/)に相当する。一般家庭525/年の消費電力をまかなえるという。環境貢献効果は、二酸化炭素削減量約1,165t-CO/年、森林の二酸化炭素吸収面積に換算すると3,262,391m²/年で東京ドーム70個分の森林面積になる。同時に周辺の温度、湿度、風速などの環境モニタリング調査と、カヤネズミなどの野生動物保護などにも留意している。(上右の解説文は現地で配布していたコピーより)

Hpp6066634 常々、日本は自然エネルギーへの取り組みが甘いと思っていたので、この施設を見学して少し安心した。日本はエネルギーの自給率が4%(原子力を含めて19パーセント)、そのうちの自然エネルギーの比率は多めに見ても1.4%である。私が関心のあるドイツは自給率27%(原子力を除く)である(2005年のOECDデーターによる)。そのうちの約3.6%が自然エネルギーだという。ドイツでは、まず自給率を高め、2050年までに自然エネルギー比率を総電力量の68%まで高めるという目標を掲げている(「ドイツ連邦がよ~くわかる本」大野昰著 秀和システム 刊)。日本はドイツよりも深刻な状態であるにもかかわらず、対応は甘いと言わざるをえないだろう。自給率を高め、温暖化ガスの排出を減らすためにも、太陽光発電や風力発電を促進しなければならないはずだ。(写真はミュンヘンの巨大な風力発電設備、ミュンヘン空港から市街へ向かうバスから撮影した)

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