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2016/01/15

自然界の変異 横浜No.85

早い横浜の春
Hp2016p1100029
 毎年、一定地域の自然を観察し続けていると、同じ自然環境の年はないことに気づく。これはあたりまえのことだ。積算温度や雨量(積雪)が毎年違うからだ。花を例にとると、花期はもちろん、花の大きさや量、葉の付き方などが少しずつ違う。しかし、今年の自然界は、明らかな異常だ。温暖化の影響だろうか、植物が異常な景観を見せている。昨年末から1月上旬にかけての横浜市(自宅周辺)の自然観察結果をレポートする。ロウバイやミツマタは、今までに見たことがない状態Hp150117_p1170077_3だ。Hp160110p1100044この先、モクレンやサクラ、ハナミズキなどの開花はどうなるのだろうか。 (写真最上右は今年のロウバイ)

〔葉が目だつロウバイとミツマタ〕
 昨年より1週間早く、1月10日に横浜市港北区新羽の西方寺を訪れた。境内を外かのぞき込むと、黄色い塊が目に入った。予想どおり、ロウバイがもう満開かと思って境内に足を踏み入れると、なんと黄色い色の主役は残り葉だった。昨年の葉がまだ落ちていないのだ。その葉のせいで、ロウバイ独特の早春の風情が見られない。花は3歩咲きといったところだろう。写真上左は昨年のロウバイ、同右は今年の状態(ポップアップ可)
 大倉山公園のミツマタにも残り葉がたくさん付いていた。平年なら葉はほとんど残っていないのだが、Hp160110p1100324_2今年は、全体の1割ぐらい残っている。開花するころには葉が落ちるのだろうか。Hp150124p1240033遠くから観察すると別の灌木のように見えた。ロウバイもミツマタも、早春の季節感を撮影するために、わずかに残っている葉と花を組み合わせるところに妙がある。これだけ葉が多いと、単なる狂い咲きになってしまう。写真上左は昨年1月24日のミツマタ、同右は今年の1月10日状態。

〔コートを脱いだハクモクレン〕
 ハクモクレンは、私の好きな樹木だ。以前にも触れたとおり、花芯の構造と形状が原始的なのと、香りが良い。マグノリアの名で香料になっている。Hp2016p10628791月6日、自宅付近の遊歩道へ今年3度目の撮影に出かけた。撮影をしているうちに気がついた。何か、いつもと違うのだ。Hp2015p3050077通常、つぼみは苞(ほう)に包まれている。モクレンの苞は灰色で毛むくじゃらで、花芯部の防寒と保護を兼ねている。その苞がないのだ。地面を見ると苞がたくさん落ちている。なぜ、苞がむけて落ちたのかわからない。はじめは、Hp160106p1062869カラスなどの野鳥に食べられたのかと思った。しかし、花は健在だ。どうも、暖かいので防寒の必要がなくなって、脱いだのではないかと気づいた。正確な原因はわからないが、この時期にしては早すぎる現象だ。昨年の3月4日の写真を見ると、まだ苞をかぶっていた。(写真上左は昨年のハクモクレン、同上右は苞のない今年のハクモクレン。写真左は地上に落ちたハクモクレンの苞)

〔ウメの開花は2週間以上早い〕
 ウメは、新春でもっとも早く咲く“春告げ花”の一つだ。1月10日、気象庁が東京のウメの開花宣言を出した。Hpp1100214今年の開花は、平年や昨年より16日早いという。横浜はまだ開花宣言が出ていない。しかし、1月10日現在、大倉山梅林ではすでに、ちらほらと咲いていた。昨年は1月24日に撮影に出かけたが、今年のほうが花が多かった。すなわち、横浜のウメの開花は昨年より14日以上早いといえよう。Hp160110p1100275_2
ちなみに、昨年の横浜の開花宣言は2月3日だった。写真上右は「野梅」、同左は「八重寒紅」。

〔カエデとハナミズキ、スイセンの変異〕
 大倉山記念館の前庭にカエデの紅葉が年を越していた(写真下左) 。昨年12月22日、新横浜駅前公園のハナミズキに大きなつぼみが付いていた。今にも咲きそうだ(写真下右)Hpp1100343同公園で同日、スイセンが開花していた(写真下左)
 横浜に限らず、自然界は異常といってよいのではないか。ヨーロッパ・アルプスの氷河や南極の氷が解けている場面をテレビで見ている。氷河や極地は地球の現状を示す指標になっているが、身近なところにも、地球の異常は迫っている。温室効果ガスの排出を少しでも抑えなければならない。先進諸国は、快適な暮らしをするために組んだローンを返済すときがきているのではないかHp1222pc220095_3Hppc220056

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