『朝夕の争い』 5日 16時まで
第9回 プローバー’01 写真展
会期:2015年9月29日(火)~10月5日(月) 初日は13:00~ 最終日は~16:00
会場:かなっくホール ギャラリーB(アクセスはDM宛名面のポップアップ参照)
今回の写真展はプローバー’01創立15周年記念展である。会場のあいさつ文を以下に掲載する (写真上は会場風景、同下左は作品一覧などを収録したプログラム《A4判 4P》。同下右はプローバー’01のメンバー
)
「朝夕の争い」
写真の世界では、朝夕がシャッターチャンスだといわれています。朝夕の被写体は、どちらも低い光で照明され、しばしばドラマティックな表情に恵まれます。はたして、写真に最適な時間帯はどちらでしょうか。
私たちは、3年前「春秋の争い」という写真展を開催しました。これは、四季の変化が顕著な美しい日本で、春秋の優劣を競おうというものです。古来、万葉集や源氏物語でも取り上げられてきたテーマです。この「春秋」を「朝夕」に置き換えてみました。朝夕の優劣は、写真にたずさわる私たちにとっては大いに関心事です。私たちプローバー’01は、朝と夕の味方になっていろいろな風物を撮影してみました。
作品をとおして、多くの写真家と朝夕の優劣を話し合えたら幸いです。 2015年9月29日 プローバー’01一同/コーチ:豊田芳州
カテゴリーについて
文章や書籍には章や節、段落がつきものだ。たくさんの情報を伝えるとき、それをいくつかに分けて、論述しないと、読者は混乱して内容を把握できない。章や節にはタイトルがあり、段落には見出しがつく。写真集や写真展にも、この区分けは必要だ。私は、この区分けや分類をカテゴリーと言っている。このたびの『朝夕の争い』展には、このカテゴリーを最大限に利用した。 名取洋之助 著「写真の読み方」(岩波新書)には、いかに写真をわかりやすく読ませるかということが書かれている。おもに報道写真やドキュメンタリーについて解説されているが、写真展や写真集にも触れている。要は、画面の大小と並べ方により、伝えたいことを明確にして読者に見せようということだ。私たちプローバー’01展では、プリントサイズは一定(A3)だが、並べ方では大いに工夫した。
プローバー’01は、全作品を朝夕二つに分け、さらに、それぞれを三つに分類して色分けして区別した(図表左上 ポップアップ可) 。カテゴリーの色は作品のタイトル札にも反映されている。常にカテゴリーを念頭において作品を見ていただこうと意図したからだ。
私は、朝と夕に1点ずつ出展した。 「朝」はカタクリの写真『目覚め』だ。カタクリは朝、閉じていた花弁を開きはじめ、日が高くなるほどに全開し、午後は花弁がそり返るほど開き、オシベやメシベを大きく露出する。夕方になると閉じはじめ、夜は完全に閉じる。この現象を1週間以上繰り返す。作品は8時33分に撮影した。
「夕」に出展した写真は、ドイツ・ランズベルグで撮影した『待降節の楽しみ』だ。11月下旬になると、ドイツのどこの街でもクリスマス・マルクト(市)が建ち、クリスマス(降誕祭)に備えてアドヴェント(待降節)を過ごす。私は5日間ほど滞在したが、毎夕4時ごろになると、人々が三々五々マルクトに集まってくるのを観察した。大人たちはグリュウーワインを飲み、子どもたちはスナックを食べながら、クリスマスを待ち望む。作品は、12月13日、17時2分に撮影。
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