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2015/06/07

シダ植物の動態 八ヶ岳山麓 No.178

『ジュラシックパーク』をイメージするHpp5220555

 今年も春の森でいろいろな植物の芽や若葉を撮影した。特に、関心のあるシダ植物に注目してシャッターをきった。 (写真右 オシダの若葉。同下左 トクサはシダ植物の仲間だ。横浜で撮影した)

 地球上の陸上植物は、コケ植物、シダ植物、種子植物の3種に分類される。陸上植物のもっとも大きな分類法だ。陸上の植物は、約4億年前(古生代シルル紀)、緑藻類から進化したといわれる。藻類は水中で生活していた。水中から陸上に適応するためには、どのようなことが必要だろうか。まず、地中から水と栄養を吸収し、居場所を確保するために根を進化させた。Hpp5088765また、水と栄養を全身へ運搬・供給しながら本体を支持するための仮道管(将来、維管束へ進化する)を作った。水の蒸散を防ぐために表皮組織の特殊化した。くわえて、葉や花を進化させて、Hpp5150135_3種子を作り有性生殖を確立したのが種子植物である。Hpp5230014_3シダ植物には、根と茎、葉はあるが花はない(無性生殖)。コケ植物には(根)茎を持つものと欠くものがあるが根と葉はない。器官の分化を考えると、コケ⇒シダ⇒種子植物 の順に進化したことになる。しかし、コケとシダ、種子植物の祖先は同じ緑藻類だが、上陸後にすぐHpp7270150_4分化しHpp7270200_4てそれぞれの道を歩んで現在に至っているという。コケがシダになり、シダが種子植物へと進化したのではないようだ。 (写真左と右 盛夏のオシダ。葉の裏に大量の胞子をつけている。昨年7月下旬に撮影したもの)

 シダ植物がもっとも繁栄したのは中生代のジュラ紀から白亜紀にかけてだ。ちょうど恐竜の最盛期と重なる。まさに『ジュラシックパーク』(1993年、スティーブンスピルバーグにより制作された映画。ジュラ紀の原始林を舞台に恐竜が登場する)の世界である。Hpp5250327_4今までに何回も書いてきたが、私は、原始的で根源的な物事が好きである。そして、E.H.ヘッケルの反復説(参照: 『植物の過去を明かしたい 八ケ岳山麓No. 』 )にも関心がある。Hpp5150041_3現代のシダ植物は、生きた化石といってもよいほどの原始的な形態を残しているうえに、その揺籃期(芽や若葉)を撮影すれば、シダの系統発生に迫れるのではないかと考えた。『ジュラシックパーク』(中生代)のイメージにかなり接近できるのではないだろうか。一方、揺籃期のシダ植物には、動物のような動き( 動態)がある。Hpp5230133_3特に、葉の先端部分(シュート頂)は多様で不可解な動きをしている。シュート頂には分裂組織があり、いつも細胞分裂を繰り返している。すなわち進化中ということだ。この動きこそがシダの系統発生の姿であり、中世代を代表する風景なのではないだろうか?

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