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2014/07/30

海中の硬派と軟派

新江ノ島水族館の両雄

 シャトロー会の撮影会で新江ノ島水族館へ出かけた。同館は10年前にリニューアルし、展示やイベントが充実していてたいへんおもしろい。平日だったが、館内には親子連れの歓声と喚声があがっていた。Hpp7180132_2私は2時間半ほど見学したが、撮影しながらなので全体の半分も見ることができなかった。そのなかで、夢中に撮影したのがタカアシアガニとクラゲだ。この水族館の硬派と軟派を人間社会になぞらえてアナロジーを探ってみた。

 タカアシアガニは、甲殻類で世界最大の節足動物だと事典には紹介されている。左右の脚を伸ばす3メートルにもなるという。体型と顔貌から硬派といってはばかるところはない。 (写真上 タカアシガニのアップ)
 人間社会の硬派とは、「強硬な主義主張をもち激しい行動に出ようとする一派」をさす。要するに強硬派だ。一方、「女性との交際やおしゃれなどを軟弱なこととHpp7180147して意識的に避け、腕力や男らしさを誇示する者」も硬派である。いかつい風貌をもっているタカアシガ二は硬派に当てはまるのではないか。ところで、「新聞で、政治面や経済面を担当する記者をマスコミ界では硬派」というらしい。また、「経済相場で、買いに出るグループを硬派」というそうだ。別名「強気筋」という。新聞記者はともかくとして、タカアシガニは強気に見える。 (写真上左 タカアシアガニの群れ)
 私自身は硬派と自認しているつもりだったが、広辞苑には、「青少年などで、好んで腕力を振るう不良仲間」も硬派という、と書かれているので“硬派宣言”はやめた。

 クラゲは 無脊椎動物の一門で、腔腸動物であり刺胞動物でもある。クラゲを軟派と称するのに異存がある人はいないだろう。浮遊する姿はいかにも軟派であろう。“骨のないもの”のたとえにされるぐらいだ。 (写真下右 クラゲのアップ)Hpp7180418
 人間社会の軟派は、硬派の反対そのままである。事典の解説をそのまま記すと、「強硬な意見や主義をもたない一派で、詩や小説を読みふけったり異性との交際や流行の派手な服装を好む若い人々」とある。文芸上のエロチシズムは別として、現代では詩や小説を好む人々を軟派に含めることには問題があろう。「遊び目的で異性に交際を求めることを軟派する」という。軟派学生はその典型だろうか。「新聞で、社会面や文化面などを担当する記者は新聞界では軟派記者」と言われるらしい。政治・経済を担当する記者が硬派で、社会面や文化面を担当する記者が軟派だというのは、どういうわけか? Hpp7180320_3硬派と軟派の基準には、きっと明治・大正・戦前の世相を反映したものではないだろうか。軟派には「相場で見込みがないと判断して売りに出るグループ」をさすときがあるという。これを「弱気筋」というぐらいだから、度胸がないともいえるし、慎重派とも言えるが…。しかし、クラゲに慎重さは感じられない。クラゲには有刺動物としての毒針があり、危険である。人間の軟派にも毒があるというのは、納得できなくもない。 (写真上左 クラゲの群遊)

 なお、新江ノ島水族館のクラゲファンタジーホールは、同館の目玉展示のひとつだ。他に先がけて研究してきた成果を「海月の宇宙」(クラゲのそら)というショーで公開している(写真下) 。水槽のクラゲと映像がコラボレートされた表現はユニークだった。Hpp7180332
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