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2014/04/20

早春の風物詩 八ヶ岳山麓No.160

厳しい冬の後にHpp4140263_2

 今年の冬は厳しかった。2月の大雪で、私たちも4日間山小屋に閉じ込められた(参照: 『陸の孤島状態』 八ヶ岳山麓No.159)。4月の中旬、人造湖を一周するいつもの遊歩道には残雪があり、道をふさいでいた(写真上)。例年にはないことだ(4月14日)。同じ遊歩道でシカの遺骸を見つけた。脊椎から後ろ足にかけての骨(写真下左と右)と、毛皮が散乱していた。Hpp4140283_2 頭蓋骨と角はなかった。動物が運んだか人が持ち帰ったかはわからない。今冬の厳しさを思い出させる風景だった。

【シカの悲劇】
 付近の知人Tさんから聞いたところによると、今年の冬は、たくさんのシカが餓死したということだ。まず、雪が深くてシカは移動できない。Hpp4140208私の胸の高さまで積もった雪では動けないのは当然だ。Tさんによると、シカの最後の食糧になる樹皮も採れないぐらいに雪が積もって、餓死したというのだ。遺骸のシカは、水辺を求めてやっとたどり着いたのではないだろうだろうか。もちろん、ある程度雪が解けてからだろう。しかし、力尽きてしまったのではないか。Hpp4140181 いつもなら、そこには“オアシス”があった。野生動物は、弱みを見せたらすぐ襲われる。キツネ、テン、アナグマ、タヌキ、フクロウ、カラスなどが食べつくしてしまったようだ。 (写真左 シカの毛皮。尻の白い毛が特徴)Hpp4121258_2

【春の楽しみ】
 標高1400メートルの山小屋で、早春の風物詩は、ギョウジャニンニク、クロッカス、カタクリだ。 クロッカスは植えた覚えがない。何かの球根に混じっていたようだが、もっとも早く開花する。昨日は、目の前でカタクリが開花した。ギョウジャニンニクの若葉は、てんぷらにして食べた。厳しい冬の後だけに、ひとしお春を味わった。Hpp4121245 Hpp4191622

 

              





【厳しい
山麓の開拓】
 一方、山麓の農家はレタス栽培の準備に取り掛かる。この時期、どこの畑のわきにも肥料の袋が並ぶ。中には石が入っている。トラクターで耕して、マルチをかける作業中に見つかった石を集めて袋に入れる。開墾して数十年もたつのに、いまだに石がたくさん出てくる。

Hpp4131294 八ヶ岳火山の山麓を初めて開墾した人々の苦労がしのばれる。高原野菜のメッカも、厳しい過去を背負っている。この袋の行列は山麓の春の風物詩である。なお、4月20日の最低気温は0.5度C、朝、薄雪が積もった。まだ八ケ岳山麓は早春である。

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コメント

綾瀬のトン様
いつもコメント、ありがとうございます。先日、聞いたお話をそのまま書かせていただきました。昨日、山小屋の裏で鹿の鳴き声が聞こえました。いよいよ戦端は開かれました。今年も勝てるか……。綾瀬のトン様のご健勝をお祈りいたします。

投稿: H.T. | 2014/04/23 17:03

鹿の死骸を見ると、ゾッとしますね。長く伸びた背骨!血のついた革!こうした映像は撮ろうとしても、なかなか現場に遭遇できない貴重な被写体ですね。自然界の弱肉強食の掟を知らされます。野良猫でしょうか?ヒガラを咥えて走り回っていました。飼い猫なのか?野良猫なのか?若葉が照り輝く良い季節となりました。お元気に

投稿: 綾瀬のトンです。 | 2014/04/22 09:21

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