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2014/02/06

オリンパスXZ-2の主な仕様

高性能作画用カメラ…コンパクトカメラシリーズ54

 1960年ごろ、「カメラマン・コバック」というTV番組があった。チャールス・ブロンソン演じるカメラマンが、毎回、カメラと写真を使って事件を解決していくサスペンスものだ。Hpxz2pa157954_edited1 モノクロテレビ全盛時代の番組だった。コバックのベルトにはいつもライカ?が拳銃のようにホールドされていた。ストーリーはほとんど覚えていないが、コバック(ブロンソン)のかっこよさは、今でもはっきり覚えている。少なからず私のカメラマンへの憧れにつながった。 (写真上左は、オリンパスXZ-2のレンズ収納状態。UVフィルターを装着した豊田仕様)

 私は、もっとも基本的なカメラアイは、被写体の前にカメラをもって立つことだと考えている。シャッターを切らなければ何も始まらないからだ。そこで、フルタイムでカメラを携帯することが写真にとってもっとも大切だ。今でもコバックのように常時カメラを携帯できることにあこがれている。それに応えてくれるのがコンパクトデジタルカメラだ。大きさや携帯性だけではない。高性能で不満がない。作画用カメラとして十分使える機種がいくつかある。これに気がついたのは、オリンパスSP-350を使ったときだ。それ以来、XZ-1、XZ-2、スタイラス1(最近購入)と使い続けてきた。いずれも作画用カメラとして信頼している。オリンパスXZ-2の性能について、私のカメラワークにかかわるスペックを、XZ-1と比較しながらレポートする。

【レンズの基本性能】 レンズは、XZ-1と同じズイコーデジタル4倍オプティカルズームED 6~24ミリF1.8~2.5で、シャープさは変わらない。大口径レンズなので、コンパクトカメラの割には、ボケ味を楽しめる。しかし、私はボケ味、特に大ボケにはほとんど関心がない。焦点距離は、35ミリ判換算で28~112ミリである。4倍ズームだが、これに2倍のデジタル・テレコン機能があり、35ミリ判換算224ミリの望遠撮影まで可能だ。

【デジタル・テレコン】 2倍のデジタル・テレコンが採用されている。デジタルズームと何が違うのだろうか。一般に、デジタルカメラに採用されているデジタルズームは、ズーミングするとレンズの焦点距離を変えずに撮像素子(フィルム)の有効画面をHppc300587小さくして画角を狭くしている。 すなわち、望遠画角になるほど撮像素子の有効画面は小さくなるので、画素数が少なくなり画質は低下する。ところが2倍のデジタル・テレコンは、テレコンモードにすると、撮像素子の有効画面は中央部の1/2(面積で1/4)になる。しかし、少なくなった画素数を補間技術でカバーするので有効画素数は、いつも一定である。装着レンズの中央部の画質が高ければ、画質低下は少ない。実際に撮影してみると、通常モード(テレコンモードを解除)ほどのシャープさはないが、かなり使えそうだ。 (写真上右はデジタル・テレコン使用時の写真。35ミリ判換算約224ミリ)

【35点フォーカス・ターゲット・フレーム】 AFのフォーカス・ターゲット(フォーカス・フレーム)は、画面内に35点(縦5列×横7列)を配置してある(写真下左)。XZ-1が7点だったのでターゲットは5倍に増えた。Hp_xz2p6170976 そのぶん画面内で細かにターゲットを移動できる。また、ターゲットフレームが小さいので、被写体の狭い範囲をきめ細かにAF測距できる。「フレーミング⇒ピント合わせを合わせながらシャッターチャンスを待つ」という撮影手順をより正確にできる理想的なAFカメラだ。なお、デジタル・テレコン使用時には5点の大きなターゲットになる。

【二つになったAFモード】 XZ-1のAFモードは「S-AF」「マクロ」「スーパーマクロ」の3モードだった。ところが、XZ-2は「S-AF」と「スーパーマクロ」の2モードだ(写真下左)。ズーム全域でマクロ撮影ができる「マクロモード」が「S-AF」に取り込まれたことになる。Hp_afp1160007_3 Hpp8176960_2 それだけ、S-AFの近距離性能が高くなるうえに操作がシンプルになる。なお、「スーパーマクロ」モードでは広角6ミリ(35ミリ判換算28ミリ)に固定される。すなわち広角マクロになる。広角域でレンズ先端から1センチの距離にピントが合いうのは、私のカメラワークにとってうれしいかぎりだ。人間の視覚を超越した画像が撮れる(写真上右)。オリンパスXZ-1、XZ-2、スタイラス1のAF、特にマクロ撮影の性能はかなり高いと思う。また、ライブビュー撮影でのタイムラグはほとんど感じない。これは、私がカメラワークに習熟したせいかもしれない。

【±3.0EV露出補正】 XZ-2では露出補正幅が、従来の±2.0EVから±3.0EV拡大した。露出補正は作品のイメージにかかわるので重要なスペックだ。Hpp1160013_2 デジタルカメラでは、露出補正の結果がその場でわかるので、利用価値はますます高い。私は、マイナス補正を多用する。疑似夜景には-2EVでは足りないことがよくある。

【可動式液晶モニター】  私はローポジション撮影が好きだ。ローポジションやローアングルで植物や昆虫などと対等になって付き合いたいのだ。植物目線、昆虫目線になるには、ローポジションとローアングル機能は欠かせない。これに応えてくれるのが可動式液晶モニターだ。専用の電子ビューファインダーがローポジション用のファインダーとして使えるが、目をファインダーに近づけなければならないので、可動式液晶と比べると操作性は劣る。Hpp1180271_2 なお、タテ位置撮影には対応していないが、アスペクト比を1:1や4:3に設定してヨコ位置で撮影し、パソコンでタテ位置にトリミングすればよい。ライブビュー撮影についてひと言触れておこう。「明るいところでは見にくい」とか、「老眼なのではっきり見えない」という不満をよく聞く。しかし、これはファインダーの使い方を理解していないと言える。撮影時の被写体観察は、ドライバーの運転視界に似ている。被写体の主要部を観察しながら、一方でフレーム内全体を隅々まで見渡すことが重要だ。このようなファインダーと目の使い方には、液晶モニターのほうがむいている。また、撮影の機動性という点でも液晶モニターのほうが上だ。ある被写体を見つけたとしよう。とっさにカメラを構え顔にカメラを近づけファインダーをのぞき、フレーミングするまでの時間と、カメラをホールドして液晶モニターを見るまでの時間では、明らかに後者のほうが早いだろう。液晶モニターは、斜めからでも十分見える。これでも、シャッターチャンスの勘所はわかるものだ。実際、私も老眼であり視力は低い。しかし、慣れてくると液晶モニターのほうが使いやすい。現実に、多くの新世代カメラマンはライブビュー撮影をしている。視力や好みにもよるが、ライブビュー撮影のメリットを強調しておきたい。

【ファンクション・ボタン】 Fnと表示された二つのボタンが装備された。それぞれのボタンに緊急性を要する機能を付与しておくと、とっさのときにすぐ呼び出せる。Hpfn1p1160016_2 Fn1ボタン(ボディ前面)には7項目の機能を、Fn2ボタン(ボディ背面)には16項目の機能を付与できる。ボタンを押すたびに機能が変わり選択できる。Hp_xz2p_f21160028_2 Fn2ボタンは、ユーザーのカメラワークに合わせて最優先の機能を選べるようロックできる。私は、Fn1ボタンには「デジタル・テレコン」を、Fn2ボタンには「ホワイトバランス切り替え」⇒「AFモード切り替え」⇒「NDフィルターON/OFF」を付与(設定)している。

【解像度の向上】 JPEG最高画像のサイズが拡大し、圧縮が緩和され、解像度が314(3648×2736)から350(3968×2976)に変わった。Hp_xz2p1160021_3 Hp_xz1p1160019_2表示ではLFからLSFへ。それだけ画質が向上したことになる。

【グリップ】 XZ-1にはグリップらしきものはなかった。わずかにボディ背面に小さな滑り止めがついていた。カメラ・ホールディングは明らかにしにくかった。ファッション性を追求するカメラとして設計されていた。XZ-2では、前面に一人前のグリップが付いている。背面にも突起の付いた滑り止めがある。ホールディングは大きく改善された。本格的な作画用カメラになったと言えるだろう。 (写真上 XZ-2<左>とXZ-1<右>のボディ前面比較)Hpp1180241_2

【大きさ・重さ】 ボディはひとまわり大きくなったように見える。グリップと可動式液晶のおかげだ。厚さが約6ミリ増えた以外はわずかな変化だ。重さはXZ-1が275グラム、XZ-2が346グラム。Hpp1180251_4 約25パーセント増だが、コンパクトカメラとしては“ずしり”とした感じがする。これを高級感とも言ってもよいが、もっと軽いほうが良い。機能はともかく写りに変わりのないXZ-1の存在感を感じる。カメラマン・コバックだったらどちらを選ぶだろうか? (写真上 XZ-2<左>とXZ-1<右>のボディ上面比較)

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