写真展とジビエの冬祭り 八ヶ岳山麓No.157
初冬の楽しみ
11月下旬、八ケ岳の東麓は冬景色である。わずかにカラマツの黄葉が残っているのが秋の名残を感じさせる。12月1日、渓流沿いの散歩道からは氷柱や氷塊が観察された。湖面は全面結氷していた。11月下旬の楽しみをレポートする。 (写真上は11月30日の八ヶ岳連峰)
清里フォトアートミュージアム(K MoPA 写真下左)は、しばしば良質な企画展を開催している。現在、「森ヲ思フ」という3人展が開催されている。作者は、ウィン・バロック、志鎌 猛、宮崎 学の3人だ。11月23日、写真展のタイトルと写真家の名まえに惹かれて同館を訪れた。3人の作品はそれぞれ別のカテゴリーに分けて展示されていた。ウィン・バロックは「森ノ光ヲ思フ」、志鎌 猛は「森ノ水ヲ思フ」、宮崎学は「森ノ命ヲ思フ」というコーナーを構成している。時代や世代、作風の違う写真家の作品を「森」という撮影地でくくった展示は新鮮だった。同展は12月23日まで開催されている。(写真上右は、11月23日現在の清里フォトミュージアムの黄葉)
11月24日は、清里・萌木の村で「八ヶ岳、お酒とジビエの冬祭り」が開催された。こちらは、お酒とジビエに惹かれて訪れた。「ジビエ(gibier)」とはフランス語で、狩猟の対象となる野生の鳥獣とその肉のことだ。
西欧では狩猟や獲物の肉を食べることがポピュラーなのだろか。しかし、日本でも最近注目されたきた。一方、自然界全体が放射能の影響を受けややブレーキがかかっているようだ。八ケ岳山麓で生活すると野生動物のことが気になる。山小屋の周囲には食べられる野生動物がたくさんいる。シカ、イノシシ、クマ?、ウサギ、ヤマドリ、キジなどだ。特にシカは、害獣として敬遠しているが、肉は上等だと聞いている。
興味半分と食欲で会場を訪ねた。会場は大きな焚火を囲むように食卓が設けられ、さらにその外回りを売店が取り囲んでいる。参加者は、まず食券(トレー付き)を買う。この食券をもって売店へ行く。メニューはさまざまだ。私たちは、イノシシ鍋、シカ肉のウインナーソーセージ、ロースト・シカ肉のオープンサンド、シカ肉のカツカレー(写真上2点)、シカ肉の田舎風パテなどを注文した。
シカのもも肉を焼いているところ(写真上左)や、イノシシの生ハムをスライスしている場面(写真上右)には、ジビエらしい生々しさを感じた。私は、車での移動なのでノンアルコールの赤ワインで我慢した。厳しい冬をひかえて過ごした野趣あふれる半日だった。今年は2回目の開催だというが、来年が楽しみだ。
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