『春秋の争い』 プローバー’01第6回写真展
プローバー’01は、2001年に結成された写真同好会だ。月2回の講評・研究会で研鑽を積み実力を高めてきた。メンバーそれぞれが得意分野をもち独自の作風を展開するだけでなく、さらに他分野の被写体に対しても、私の主張する“創作料理” を撮る。写真家の作画姿勢としては理想的なのではないか。このたび、『春秋の争い』という写真展を開催する。要項とあいさつ文を以下に掲載する。
【会場】かなっくホール・ギャラリーB JR東神奈川駅/京急仲木戸駅 下車 それぞれから徒歩1分/【会期】2012年11月6日(火)~12日(月) 10:00~18:00 初日は13:00~ 最終日は ~16:00
春秋の争いとは、春と秋の優劣を競うことです。四季の変化が顕著で美しい日本では、古来、春と秋のどちらが優れているかが話題となりました。万葉集巻①や源氏物語(野分)でも取り上げられています。この争いは、現代の私たちにとっても関心事です。そこで、私たちは春と秋の作品(A3カラープリント35点)を展示して、多くの方々と話し合ってみたいと考えました。どちらに軍配が上がるか楽しみにしております。プローバー’01一同/コーチ:豊田芳州
「春秋の争い」について、広辞苑には次のように書かれている。「万葉集巻①の、天智天皇が藤原鎌足に詔して、『春山の万花の艶と、秋山の千葉の彩とを競憐(きお)はしめたまふ時、額田王、歌を以ちて判(ことわ)る歌』などをはじめとする、春と秋との優劣を争う論議。源氏物語(野分)に『春秋の争いに昔より秋に心よする人は数まさりけるを』とある。 プローバー’01では、「春秋の争い」を撮影するにあたり、春と秋の字義や特徴を表す熟語を挙げてモチーフとした。そして、自身の体験や好みを踏まえながらも、春秋それぞれの味方になれることを重視して作品を選んだ。奈良時代以来の春秋の優劣論に写真で参加したのである。写真展会場では、春と秋に分けて展示し、鑑賞していただいた方々に優劣判定の結果を投票していただく予定だ。ご高覧いただけたら幸いだ。 (下表は作品一覧 ポップアップ可)
私は、春に「ルンルン」(写真上左)、秋に「朗 朗」(写真上右)を出展した。「ルンルン」は、春が来て心が弾む喜びを表現したもの。「朗 朗」では、透徹する秋の心情を表現しようと試みた。
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