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2012/08/01

森の中で老女と対話 八ヶ岳山麓No.141

ウバユリ変化(へんげ)…沈黙の森から

Hpp7312378_4 イワナ釣りの帰りに見つけたウバユリを目ざして、翌日撮影に出かけた。夏の森は葉が茂り、日中でも暗い。足元は草でおおわれているので、踏み込むのに躊躇する。しかし、最近は、シカが草を食べるのですこし草丈が低く歩くのが楽である。それでも、咲いている場所へたどり着くのに、やや手間取った。Hpp7315333

 ウバユリはユリ科ユリ属にもかかわらず、葉が楕円形で大きい。背丈は最長1.5メートルぐらいになる。森の中では、ひときわ存在感がある。『山野草ガイドブック』(永岡書店 刊)によると、「ウバユリ」の名まえは、花が咲くころには葉がなくなり、葉を「歯」におきかえ「歯のない姥」から名づけられたという。Hp13p7312362森の中に凛と立つ姿は精霊のように見える。私は、森の精霊をイメージしてじっくりと撮影した。

 ウバユリは、私の自然写真のテーマである「沈黙の森から」の原点とも言える花だ。1980年代、八ヶ岳山麓で自然写真に興味を持ちはじめたころ、初めて夏の森へ入ったとき、Hpp7312225木もれ日を浴びてたたずむウバユリを見て「沈黙の森から」というテーマ・タイトルが思い浮かんだ。1991年に第1回目の自然写真展「沈黙の森から」をコニカギャラリーで開催した。というわけで、ウバユリは因縁の花である。7月31日は、刻々と変わるこもれ日の下、“老女”と約3時間の対話をした。Hp14p7315460

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