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2011/08/17

アオミドロ 八ヶ岳山麓No.125

生物界の原始的な風景

Hpp8169612 山小屋の近くの池で興味深い現象を撮影した。鈍く光る半球状の物体が水面に浮かんでいる(写真左)。周囲にはアオミドロ(緑藻類)が繁殖し、池の1/3ぐらいは緑から黄緑色に変色している(写真下2点)。池の水は滞留しているわけではなく、新鮮な水が池の縁をかすめるように流れている。半球状物体を撮影後、棒でつついてみたら、へこんでしまった。中には気体が入っていた。

Hpp8169632 「植物と菌の系統と進化」(岩槻邦男ほか 編著 放送大学教材56271-1-9511)によると、地球上の生命の起源は、化石の分析から32億年以前とされている。同書によると30数億年前「原始大気中に含まれていた水、二酸化炭素、窒素などの気体に、紫外線、放電、地熱、宇宙線などのエネルギーが作用し、Hpp8169640アミノ酸や核酸などが生じたと推定される」とある。その後、「これらの高分子がより集まった物体が、やがて秩序のある構造をもつようになって生じたのがバクテリアの仲間だったと考えられる」。これが生命の起源だ。そのなかに光合成で酸素を放出する藍藻類があった。原始大気中にはなかった「酸素がやがて地球の外側にオゾン層をつくると、紫外線などは地表に達する量が減り、引き続き生命の誕生が見られるような条件は失われてしまった」。藍藻類は緑藻類へと変異(進化)し、地球上に繁殖して現在にいたっている。すなわち、アオミドロなどの緑藻類は現在でも原始的な生物である。

 そのころの地球にはどんな風景が展開していたのか。生物の発生と進化に興味のある私は、緑藻類が光合成で水中から酸素が放出する風景を想像した。そして、イメージをこの池の水面に重ね合わせてみた(写真上右 酸素の噴出口が見える)。半球状の物質の中にはアオミドロが作った酸素が入っていたのであろう。Hpp8169670水中から発生した酸素は、繊維状のアオミドロと水の表面張力で風船状に膨らんだと考えられる。「植物と菌の系統と進化」よると、緑藻類の中には現在の陸上緑色植物へ進化した仲間があったという。しかし残念なことに、アオミドロは上陸して進化した仲間ではないとのこと。(写真右は観察した池)

参照:「物質循環 信州No.8」(「信州」は「八ヶ岳山麓」の前のカテゴリー)

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