« パステルカラーの町並み…ヴァッサーブルグ              ドイツNo.101 | トップページ | あこがれの中世の家に泊まる ドイツNo.103 »

2011/07/23

フラウエン教会の洗礼ミサ ドイツNo.102

カトリックとポピュラー音楽Hpp6133433_2

 ニュルンベルグでは、二つのミサに参列(見学)した。一つはプロテスタントの聖ゼバルドゥス教会の日曜ミサ、もう一つはカトリックのフラウエン教会の子ども・洗礼ミサだ。フラウエン教会(聖母教会)(写真右)では、想像もできない体験をした。

 10時40分ごろフラウエン教会の内部を見学するために聖堂に入った。すると、バンドの演奏するポピュラー音楽が耳に入ってきた。一瞬、耳を疑った。Hpp6136695教会の聖堂内でポピュラー・ミュージックを聴くとは想像もしなかったからだ。祭壇に向かって右の袖(写真左)、パイプオルガンの前で5人の若者が演奏している。ヴォーカルのほかにギター、キーボード、打楽器などの五重奏だ(写真下右)私は、何かのリハーサルではないかと思った。教会の聖堂内は、音響効果が抜群に良いのでレコーディングにもしばしば使われる。Hpp6136710_2リハーサルにはもってこいの環境だ。

 まもなく、正装した子どもたちが、祭壇や参列席に立てたローソクへ点火しはじめた。その日は月曜日なので、日曜ミサはないはずだ。ようすがおかしい。場違いのところへ来てしまったのかと不安になった。状況を調べようと周囲を見回すと、1枚のポスターが目に入った(写真下左)Hpp6136720_2Hp_3私のドイツ語力では正確に訳せないのだが、要旨は「本日10時から、子ども(3~10歳)のためのミサがあります。教会で、小さな兄弟姉妹たちといっしょに礼拝したいものです」という意味だろうか。これから、子どものためのミサが行われるようだ。乳児を抱いた両親が2組、前列に見えるので洗礼式も行うようだ。参列者は、ほとんど大人で、全員に讃美歌のコピーが配られた(写真上右)。信徒ではない私たちは、聖堂から出るべきか、とどまるべきか迷ったが、見学することにした。

 11時ごろからミサは始まった。まず、先ほどからリハーサルしていたバンドの演奏から始まった。ミサといえば、バッハのカンタータやミサ曲などの宗教曲や讃美歌から始まるのではないかと思っていたHpp6136721ので度肝を抜かれた。約1時間のミサであったが、最前列や祭壇でどのようなことが執り行われているのか、後席ではわからない。神父の説教、洗礼名の授与、乳児の鳴き声、両親の誓いの言葉などが聞こえる。私たちは周りの信徒たちのようすをうかがい真似するだけだった。配られたコピーの歌詞を歌ったり、起立したりひざまずいたり、とりあえずミサの雰囲気を乱さないよう努めた。ミサも終りに近くなったころ、赤い足型の紙が全員に配られた(写真下右) 。洗礼を受ける子どもと両親へメッセージを書くらしい。参列者が祭壇へメッセージを届けクライマックスを迎える。我が家では家内が代表して書き提出した。カトリックのミサでは、終盤に近づくと隣人同士で握手するときがある。Hp_2私たちも握手を求められたので、それに応じた。最後は全員で合唱、バンドの熱演でお開きとなった。途中、正午の鐘の音が聞こえたので、1時間10分ぐらいのミサだった。

 私は、ドイツ滞在中はできるだけミサを見学することにしている。少しでもドイツになじみ、人々と触れ合う機会ができればと考えている。ドイツはかつての神聖ローマ帝国であり、マルチン・ルターにより宗教改革が行われプロテスタントが初めて認められた国である。Hpp6112923Hpp6116283カトリックもプロテスタントも、ドイツは源流と言える存在だ。そのためキリスト教は深く日常生活に浸透している。フラウエン教会のミサでは、いつもと違う多くの体験ができた。洗礼とは、一人の子どもが多くの人々に見守られ、祝福され、未来を託されるということのようだ。子どもは大きな期待を担うことになると感じた。日本ではお宮参り(初参り)という慣習が洗礼に匹敵するだろうか。宮参りは個人的なものなのに対し、洗礼は社会的なものである。子どもの社会的位置づけは、日本とドイツではだいぶ違うように思う。それにしても、ポップ・ミュージックのミサには驚いた。カトリックのミサは新たな段階に入ったのかもしれない。(写真上左 フラウエン教会のからくり時計、正午に動き出す。写真上右は教会前のマルクト)

『豊田芳州のTheme』に掲載された写真と文章は、著作権法で保護されています。無断使用は、ご遠慮ください。All pictures and writings on this blog are copyrighted.

|

« パステルカラーの町並み…ヴァッサーブルグ              ドイツNo.101 | トップページ | あこがれの中世の家に泊まる ドイツNo.103 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« パステルカラーの町並み…ヴァッサーブルグ              ドイツNo.101 | トップページ | あこがれの中世の家に泊まる ドイツNo.103 »