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2010/12/02

理想的なアマチュアの写真活動

地域に根差した旭が丘写真クラブの活躍Hpdm_0001

 私は、「アマチュアとプロ」という二元論には、昔から興味がない。しばしば、「アマチュアはプロにはかなわない」と言われるが、私はそうは思わない。少なくとも写真界ではそれは成り立たないだろう。プロ顔負けの優れた写真を撮るアマチュアはたくさんいる。一方、プロの定義が問題だ。私は昔から、プロの条件は、「いかに他人を感動させ満足させられるか」を優先して考えてきた。プロの場合は、多くの人々に感動を与え、Hpdm_0002その結果として報酬を得る。報酬の部分だけをとってプロの条件とするのが一般的だ。Professionalとはそういう意味なので、当然かもしれない。しかし私は、感動を与えるという部分をプロの条件としている。すると、アマチュアにもその機会はたくさんあるはずだ。すなわち、作品のレベルをプロとアマという二元論で簡単には片づけたくないのである。特に、アマチュアが地元に根差して取り組むと、プロ以上の作品が撮れる。

 私は、コダック社を創設したジョージ・イーストマンが言った言葉に共感する。だいぶ前に読んだのではっきり覚えていないが、要旨は「アマチュアこそ、もっとも価値のある仕事をする」というものだ。Hppc017770Hppc017767この主張の背景には、コダクロームというリバーサルフィルムを二人のアマチュア学者が開発したという事実がある。コダック社は、常にアマチュアを重視した商品開発を続けてきたという。ジョージ・イーストマンはアマチュアリズムのメリットを強調したのであろう。アマチュアのほうが優れているというより、私はプロとアマチュアは同格だと思う。Hppc017761_2

 「旭が丘写真クラブ」は、清瀬市を中心に活動するアマチュア写真集団だ。毎年、春と秋に「レンズの詩」というグループ展を開催している。このたび、清瀬市の文化活動の一環として「柳瀬川回廊」という清瀬市の企画展に協力した。写真展の趣旨は、市内を流れる柳瀬川流域の風物を記録、紹介して市民のコミュニティー意識を高めようということだろう。Hppc017776二十数名のメンバーは3年かけて、広い流域の春夏秋冬を撮影し、400点以上を清瀬市の担当へ提出した。その中から60点が選抜され展示された。地元に根差したこのような活動は、アマチュア活動の理想像だと思う。地域と時間が複雑に絡み合う被写体をベストコンディションで撮影する仕事は、一人や二人のプロ写真家ではできない。旭が丘写真クラブはプロフェッショナルな仕事をしたのである。写真展「柳瀬川回廊」は、清瀬市郷土博物館(マップ参照)で12月12日(日)まで開催されている。

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