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2010/03/30

スズメの進化とサクラのピンチ 横浜No.46

Hpp3290309_3自然界は常に変化している

 桜は開花したが、ここ2、3日の寒さで停滞している。横浜の自宅前はまだ5分咲きだ。ところが、路肩にたくさんの桜の花が落ちているのを見つけた。もう花が散り始めたのか? 満開にもなっていないのに、強風が吹いているわけでもないのに、花がぱらぱらと落ちている。よく見ると散っているのは花びらではなく花冠である。萼(ガク)も付いている。近づいて手にとって観察すると、どの萼もつけ根がきれいに切断されている。目の前にまた花冠が落ちてきた。花弁を上にして落下傘のように落ちてくる。花冠の形状がそうさせるのであろう。Hpp3290290頭上の枝を見ると、スズメが2匹枝を移動していた。スズメは枝を移りながら次々と花を切りとって落としている。

 スズメは、萼を切り落として蜜を吸うのであろうか。スズメは、メジロやヒヨドリのようにサクラと“共進化”してきたわけではない。スズメが蜜を吸うときに授粉するようには進化してこなかった。すなわち、嘴(クチバシ)で蜜を吸うことはできない。そこで、萼を切断して蜜を吸っているのであろう。落ちてきた花冠には花蕊は付いていないので、花蕊(オシベやメシベ)を食べているのかもしれない。Hpp3290311花蕊は基部に栄養価の高い子房がある。スズメにとっては蜜以上に魅力があるかもしれない。

 これに気づいたのは一昨年である。一昨年も同じ光景を観察したのでブログに書いた(横浜No.22参照)。今までにもこのような事実はあったのかもしれないが、気がつかなかった。いずれにしろ、私は昔からこんな光景は、見たことがなかった。Hpp3290318桜についてたくさん書いている清少納言や兼好法師は、この場面を見たのであろうか。ここ数年でスズメの生活形が変化したのではないか。サクラにとっては迷惑で深刻な話である。果実を作ることができないからだ。スズメにとっては大きな進化だろう。これからサクラとスズメがどのように進化・退化するのか見届けたいが……。自然界の進化の一端を見た気がした。(3月29日の観察)

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