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2008/08/17

低い日本のエネルギー自給率 八ケ岳山麓No.59

北杜市の太陽光発電実験Hpp7270033

 日本でも太陽光発電の本格的実験が進められていることを知った。中央道を諏訪方向に向かって走り、長坂インターに近くなると左車窓に太陽電池を大規模に設置した場所が目に入る。見慣れない風景で、なにかものものしい雰囲気が漂っているので訪れてみた。場所は、長坂インターから約3分の中央道沿いだ。小高い丘に展望台があり、ほぼ全貌を観察できる(写真上右)Hpp7278552ずらりと並んだ太陽電池モジュールは国内、海外の20数社が提供している。国内では、シャープ、三洋電機、京セラ、三菱電機、カネカ、三菱重工業、富士電機システムズ、ソーラーシリコンテクノロジー、昭和シェルソーラー、ホンダソルテックなどだ。当日は、NTTファシリティーズの担当者が説明にあたっていた。近未来の日本をイメージするには良い体験だった。

Hpp7270003 このプロジェクトは、NEDO(独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)が北杜市とNTTファシリティーに研究を依頼し、さらに東京農工大や東工大、日立、産業技術総合研究所(独立行政法人)が協力して進められている。研究は昨年から始められたようで、現在は第2期工事(出力1.2MW)が進行中だ。2009年には2MW(メガワット)の出力を持つ発電システムを完成し、実用化の実験を続けるという。北杜市は、長い日照時間と冷涼な気候、市民の協力など立地条件に恵まれて、実験地に選ばれたようだ。

Hpimg 配布されているパンフレットによると、2MWの太陽光発電システムが稼動すると、年間発電量は約2,100,000KWh/年になり、石油換算量約510,300L/(ドラム缶約2,552/年、またはタンクローリー車約17/)に相当する。一般家庭525/年の消費電力をまかなえるという。環境貢献効果は、二酸化炭素削減量約1,165t-CO/年、森林の二酸化炭素吸収面積に換算すると3,262,391m²/年で東京ドーム70個分の森林面積になる。同時に周辺の温度、湿度、風速などの環境モニタリング調査と、カヤネズミなどの野生動物保護などにも留意している。(上右の解説文は現地で配布していたコピーより)

Hpp6066634 常々、日本は自然エネルギーへの取り組みが甘いと思っていたので、この施設を見学して少し安心した。日本はエネルギーの自給率が4%(原子力を含めて19パーセント)、そのうちの自然エネルギーの比率は多めに見ても1.4%である。私が関心のあるドイツは自給率27%(原子力を除く)である(2005年のOECDデーターによる)。そのうちの約3.6%が自然エネルギーだという。ドイツでは、まず自給率を高め、2050年までに自然エネルギー比率を総電力量の68%まで高めるという目標を掲げている(「ドイツ連邦がよ~くわかる本」大野昰著 秀和システム 刊)。日本はドイツよりも深刻な状態であるにもかかわらず、対応は甘いと言わざるをえないだろう。自給率を高め、温暖化ガスの排出を減らすためにも、太陽光発電や風力発電を促進しなければならないはずだ。(写真はミュンヘンの巨大な風力発電設備、ミュンヘン空港から市街へ向かうバスから撮影した)

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