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2008/01/28

豊かな水辺 ドイツNo.58

味気ない日本の河川Hpp6137397_6

                四大文明は大河の流域に起こり、発達した。それ以前に、地球上の生命は水の中で誕生し、上陸することで進化を早めた。縄文遺跡のそばには、必ず近くに湧き水や川がある。人間と水は「魚と水」に順ずる関係と言える。水辺には多様な生物が生活している。人間は、水だけでなく食べ物を求めて水辺に住み着いたのだろう。森の中を歩いていて、湧き水や渓流に出会うとほっとする。水音が潤いを与えてくれるのだ。我々の遺伝子には水に対する親近感が組み込まれているにちがいない。

Hpp6140096 これは、町の中でも同じだろう。ドイツの町は水辺が豊かだ。いろいろな町の河畔や湖畔を見てきたが、それぞれが町の顔として人々が集う場になっている。住民にくつろぎの場を提供し、市民の心に潤いを与えている。日本と比較すると、明らかに水辺を大切にしているように感じる。ドイツの町には、小ベニスというエリアがある。バンベルクのレグニッツ河畔には小ベニス地区があり、川沿いに古い家並みがあった。行ったことはないが、ハノーバーの東北東約50キロにあるオルフェンビュッテルにも小ベニスがあるという。近くを流れるオカー川の岸辺にあるのだろうか。フランス・アルザス地方の町、コルマールにもプチット・ヴニーズ(小ベニス)がある。運河を囲んでレストランやホテルが並び、観光船が往来していた。ドイツ人をはじめとする中欧の人々は、イタリアのベニスがあこがれのようだ。

Hpp6137431 日本で私が知っている範囲では、東京の隅田川沿いの岸が比較的整備されているが、そのほかは味気ない景観だ。しばしば河川敷はスポーツ施設に利用されているが、水量が増えると水没してしまう。日本の河川は、常に洪水の危機に直面しているので、やむをえないかもしれない。国や自治体は、洪水を防ぎ、国民の生命と財産を守ることに追われている。水辺の整備には手が回らないのかもしれない。それにしては水害が多い。私にとって身近な横浜駅近くの帷子川や自宅近辺の鶴見川は、護岸があるだけで味気ない。行政は、まず水害を防ぎ、次に水辺に潤いを作ってほしいものだ。

ランズフート はイザール河畔の町だ。河畔にはレストランやカフェがあり、人々の憩いの場になっていた。両岸には遊歩道とサイクリングロードがある。(写真上3点)

Hppb229269_3バンベルク のレグニッツ河畔には小ベニス地区というのがある。昔、漁師がすんでいたというエリアだ。

         

Hppb229275_2オーバーアガマウ の町外れを流れるアマー川は、自然な景観がすばらしい。水際の護岸は石垣で、コンクリートの冷たさがない。両岸に遊歩道が造られていた。横浜の鶴見川がこのように整備されていたらと思う。

Hppb229270ドイツ人はライン河 を「父なるライン」と呼ぶそうだ(高橋義人著「ドイツ人のこころ」岩波新書)。当然、両岸の景色はドイツの顔にふさわしい。左岸にレストランとキャンプ場が整備されていた。

                         比較のために日本の鶴見川 を紹介する。太尾町付近の右岸から見た下流(写真下左)と新羽橋から見た上流(同右)。撮影は昨年の4月。Hpp4065668_2Hpp4065659_2

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