親子の仲をとりもつ自転車 ドイツNo.51
ドイツは自転車先進国だ。自転車専用レーンが町のいたるところに設けられ、駐輪場も整備されている。専用レーンや駐輪施設を利用する人も巧みだ。大きな交差点などで、専用レーンが途切れたりしていても、自転車は多くの車両が行き交うなかを鮮やかに通過していく(写真下 ミュンヘン市内)。 自転車と車両のドライバーの間に暗 黙の了解が成り立っているのだ。
ドイツではリヤカー式の乳母車がポピュラーだ(写真上左右)。しかもリヤカーにはナンバーがついているものまである。リヤカー乳母車は社会的地位が確立していると言える。自転車のリヤカーは交通ルールが整備されていないと、安全ではない。自転車先進国ゆえにできることだろう。写真右は、ミュンヘンのシラー通りと シュヴァントハラー通りの交差点付近(歩道上)で父親がリヤカーを点検しているようすをスナップしたものだ。日本では見られない、ドイツならではの風景だ。ほかのヨーロッパ諸国でも同じなのだろうか。
ドイツでは、自転車で買いものやレジャーに出かける親子連れをよく見る。あきらかに日本よりは目だつ。子どもたちは乳幼児期から親といっしょに公道を走り、交通ルールやモラールを身に付けていけるのではないか。同時に親子の絆や連帯感が培われるであろう。自転車は 単なる移動の手段だけではないと感じた。日本で、親子間のトラブルがひんぱんに報道されているのが 気になる。ドイツは、親子関係の先進国になっているかもしれない。
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