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2007/09/12

工事現場のホロに描かれた絵 ドイツNo.50

Hpp6160159_4景観にこだわるドイツ人

 ドイツでも、最近は工事が目立つ。撮影でファインダーをのぞいていると、特に気になる。10年前はそれほどではなかったと思う。それでも、工事王国の日本ほどではない。ミュンヘン中央駅から歩いて5、6分のところ、カールス広場の斜め前に工事中のビルがあり、外壁にホロがかけられていた。そのホロには巧妙に絵が描かれていた。ミュンヘHpp6160165_2 ンのどこにで もある立派な建物の絵である。うっかりしていると工事のホロとは気づかないほど精巧だ(写真上)。はじめは見逃して通り過ぎてしまった。道路の反対側にある「美術家の家」を撮影していたら、気がついた。目が撮影モードになったから見えてきたのだろう。

 日本でも、最近は工事現場のホロや囲いに絵が描かれている。ないよりはましだが、お世辞にもいい絵とはいえない。一方、ミュンヘンのホロに描かれた絵には、工事関係者のこだわりを感じる。よく見ると、工事しているビルをそのまま模写しているように見える(写真上右は、デジタル処理でホロのかかっていない部分を明るくし、絵と比較しやすくしたもの)。そこまでこだHpp6130142わる根は何だろうか。ドイツの町では、どこでも旧市街を大切にしている。中世、近世以来の町並みを保存し、誇りにしている。ランズフートの旧市街で、この誇りは建設当時からのものだとわかった(写真左)。それぞれがファサード(建物の正面)の形や高さ、飾りなどで自身の家を誇示し、競っているのである。自分の家はもちろんのこと、公共の建築(Rathausなど)でも、それを建設することは、一生の大事であり、栄光に満ちたときであろう。世代が変わってもその精神は引き継がれるようだ。ミュンヘンのホロの絵を見て、ドイツ人が町並みとその景観にこだわる背景がわかったように気がする。

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