山好きの男がネパールの人々に魅せられる
インターネットはすばらしいメディアである。山友だちである後藤氏のホームページを見て、ヒマラヤの写真がすばらしかったので、個展の開催を勧めた。その気になった本人の興味はヒマラヤより人々だった。山岳写真を期待していたが、ネパールの伝統と人々を被写体にした写真展になった。もちろんヒマラヤの写真も含まれるが、それは人々の精神的支柱としての要素である。この写真展が実現したのはインターネットのおかげである。
写真展会場はネパールの雰囲気があふれ、音楽でいえばコンサートホールのようだ。後藤氏は管楽器を吹く音楽家でもあるので、当然かもしれない。作品を羅列しただけで編集されていない写真展は、もう時代遅れだ。観客に失礼である。『神々の国』は、作品全体が組写真として構成され、後藤氏のテーマがギャラリーにみなぎっている。写真がほかの表現メディアに対抗するためには、このような条件が必要だ。ギャラリーは表現の場であるはずだ。写真展の作品構成に音楽の流れは役立つのである。おそらく、ヒマラヤの写真展よりずっと充実しているであろう。なお、本写真展にはネパール大使館が協賛している。
会場:代官山フォトギャラリー ☎03-3711-7523 (マップ参照)
期間:8月23日(木)~28日(火)、10:00~18:00 25日(土)、16時からネパール人留学生が出演するイベントがある
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