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2007/06/08

太陽エネルギーの重さ 信州No.34

Hpp5035907 白樺の伐採

 5月の初旬、畑の日照とベランダからの視界を確保するために、シラカバを1本伐採した。樹高約15メートル、胸高直径約35センチ、地面から60センチの切断面直径45センチ、シラカバとしては大木である。久しぶりにチェーンソーを使った。しばらく使わなかったので、マニュアルを読み直し、チェーンを調節するのがたいへんだった。チェーンソーはけっして安全な道具ではない。けがをした例をいくつか聞いていたので、慎重に対応した。道具は、いつも使っていないと思いどおりには使えなし、よけいな労力が必要だ。これはカメラやスキーも同じである。

 伐採にあたっては倒れる向きが問題になる。家や畑に影響が少ない場所の倒さねばならない。幹を倒す方角からチェーンソーでクサビ形の切れ込みを作り、反対側からチェーンを深く入れていく。直系の半分ぐらいまでチェーンが入ると、めりめりという音を立ててシラカバは倒れた。予定どおりの方角に倒れたので、畑への影響は最小限で済んだ。しかし、これからがたいへんだ。枝を落とし短く切って畑から運び出さなければならない。根元に近いほうは1.5メートルの長さでも一人で運ぶことができないくらい重い。担ぐのはもちろん引きずることもままならない。この丸太が数本できた。樹木とは重いものであり、偉大な存在だと身をもって感じた。

Hpp5035922 年輪をざっと数えてみたら40以上はあった。20年前に苗木を植林したシラカバが胸高直径15センチになっているのから類推して、樹齢40年以上というのはほぼまちがいないだろう。その重さは、40年にわたって太陽光を吸収してきた結果である。

 いうまでもなく、地球上のエネルギーは、すべて太陽からの光エネルギーでまかなわれてる。石油や天然ガスなどの化石燃料は過去に地球に降り注いだ太陽光が蓄積したものだ。現在の薪やアルコール燃料は最近の太陽エネルギーが置換されたものである。私たちが生活できるのは太陽のおかげである。食料のすべてが太陽エネルギーで作られている。Hpp5045930_1 野菜や果実はもちろん、肉や魚も元は植物が合成したでんぷんが餌になり、食物連鎖でたんぱく質に変ったものだ。最近、自動車の燃料としてアルコールが注目されている。そのために、同じ原料から作る家畜の飼料を確保するのが難しくなったと報じられている。地球に降り注ぐ限られた光エネルギーを奪い合っていることになる。なお、原子力とバイオテクノロジーによる増産は地球内で生産されたエネルギーだ。

 樹木は太陽のエネルギーが蓄積したものであると同時に、大気中の炭酸ガスを固定し、地球温暖化の軽減に貢献している。幹の重さは二酸化炭素の重さでもある。木を1本伐採することで太陽エネルギーや地球を実感できた。

 翌日、切り株から樹液が噴き出していた。キシリトールである(写真右上)。樹液はシラカバの涙のようだった。

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