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2007/02/18

湯島天神と岩崎邸…少年時代の思い出

Hpp2164476変わる郷里

 湯島天神へ梅を撮影に行った。狭い境内は、梅まつり(2月8日~3月8日)と合格祈願でにぎわっていた。梅は五分咲きぐらいだろうか、撮影にはベストに近いコンディションだった。梅は早春のシンボルである。満開は撮影に適さない。ほころびかけた花やつぼみがフォトジェニックだ。すなわち、季節の移り目が感じられる場面が良い。白梅だけなのが、ややものたりなかった。

 私は、少年時代にこの近くに住んでいた。そして、湯島天神の下にあった銭湯によく通っていた。天神様はなつかしいところである。久しぶりに訪れて女坂を登ろうとしたら、社殿の背後にマンションやホテルの看板が見える。花を撮ろうとすると背景にビルが入る。味気ないようだが、ここではむしろビルを入れたほうがおもしろいと思って積極的に入れてみた。

Hpp2164503  いうまでもなく、天神様は菅原道真を祀った学問の神様だ。境内の数か所に、合格祈願の絵馬が鈴生りになっている。鈴生りという表現は不適切かもしれないが、そのような言葉を使いたいぐらいたくさん吊り下げられている。絵馬を吊っている横棒が折れそうでおもしろい。ここでも、自身の受験時代を思い出してなつかしかった。

Hpp2164515  昼食は近くの鳥料理屋「鳥つね」のランチ、親子丼(写真)を食べた。名店のようで、行列ができていた。昼食後は岩崎邸を見学した。最近、公開されるようになったようだが、昔は城壁のような塀で囲まれ、近づきがたい一角だった。自由に撮影ができるので、好感を持った。文化財はこのように公開すべきだ。岩崎邸の塀に沿った道は、かつて銭湯に通った道である。冬、銭湯Hpp2164566_1 Hpp2164575_1 からの帰り道、ぶら下げていたタオルがそこで棒のように凍ったことがあった。カメラに収めながら(写真)、当時の寒さを思い出した。岩崎邸は華麗な西洋館だ(写真)。50年前、“城壁”の外と内で大きな違いがあったことを知った。

 東京メトロの湯島駅のそば(昔は「天神下」と言った)にスポーツ具店があった。そこで、父から初めて山用品を買ってもらった。今でも大事にしているナイフやコッフェル、ランタンなどだ。家族のキャンプにも重宝して使った。ナイフは父の形見である。その店の場所がコンビニになっていた(写真)。残念であると同時に、時の流れを感じた。郷里を訪ねるのは楽しいもHpp2164532 のだ。単なる懐古趣味だけではなく、頭脳に良い刺激があるという。

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