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2006/08/26

虫眼鏡のように自然観察ができる

P7080100_1 デジタルコンパクトカメラの実力

 私にとって、オリンパスSP-350は、今まで使ってきたカメラの中ではもっとも気に入った機種だ。もちろん、この評価は時代を超えた絶対的なものではない。現在の自分の写真観やカメラ観、撮影テクニックや被写体への興味、デジタル環境などを前提にした相対的なものである。使いごこち、画質、目標達成率など、今までにない快適さで使うことができる。あらためて写真が新鮮に見えてきた。 Hpp7080100_1

 特にすばらしいのは、マクロ撮影だ。オリンパスSP-350には2段階のマクロ撮影モードがある。一つは全焦点距離で作動するマクロモードで、近接撮影でピント合わせの時間を短縮するモードだ。これは、あえて解説するまでもない。もう一つのスーパーマクロモードがすごい。まず、レンズ先端から約2センチまでピントが合う。焦点距離は最短の8.0ミリ(35ミリ判換算38ミリ)の準広角に固定される。この準広角マクロが自分のカメラアイにぴったりなので、気に入った。これがSP-350を好きになった第1の理由だ。

 近接撮影では、光学ファP8140535 インダーはパララックスがあるので使えない。液晶モニターでフレーミングする。液晶モニターは、ほぼ100パーセントのファインダー視野率を持っているので、一眼レフと同様の正確なフレーミングができる。ピント合わせは、初期設定のiESPオートフォーカスを選ぶ。AFターゲット(フォーカスエリア)が画面内を動いて被写体の中から的確な部分を選んでピントを合わせる。これが不思議だ。どういうわけか、私が合わせたいところにだいたい合う。さて、ローポジションなど、構え方によっては、正面から液晶パネルをのぞくことはできないが、フレーミングだけなら斜めからのぞき込んでもできる。iESPオートフォーカスなら、カメラだけ被写体に近づけて、遠くからモニターをのぞくだけよい。レリーズする前に、液晶モニター上のAFターゲットの位置でピント合わせの見当はつく。もちろんデジタルカメラなので、撮影直後に再生画像でピント合わせは確認できる。以上が好きになった第2の理由だ。

P8150570_3  快適さに貢献しているのは、再生画面の拡大(クローズアップ再生)率だ。10倍(ほぼ半切)まで拡大し、かつ間近に見るので、ピントを正確に確認できる。10倍のルーペでフィルムのピントをチェックするのとだいたい同じだ。もちろんカメラブレもわかる。これほどの厳しいシャープさチェックを、撮影直後にできるのは驚異的だ。昆虫の目や花のメシベなどにピントが合っているか、確実にわかる。ところで、この拡大再生は、優れた自然観察になる。ルーペで観察するのと同じことだが、ルーペではこれほど昆虫には接近できないだろう。顔を近づけると昆虫は逃げてしまう。この撮影法は従来のフィルムカメラにはできなかった機能だ。こP8150570_4れが、気に入った第3の理由である。

 iESPのiはインテリジェント(intelligent)のiだ ろう。ピントを合わせるところは、撮影者がもっとも見せたい被写体の部分だ。これをカメラが選んでくれるということは、まさにインテリジェントだ。このアルゴリズムを開発したメーカーの人に話を聞きたいものだ。どうしてもピントが思いどおりに合わないときはスポットAF(画面中央部)またはターゲット選択(画面内の好きな場所を選べる)でピントを合わせる。SP-350では、ピント合わせの目標は、ほぼ達成できる。カメラがここまで進化したのはデジタル技術のおかげだろう。

【撮影データ】 上から順に 〔1〕 オオミドリシジミのアップ。下の写真(〔2〕)の部分拡大だ。 〔2〕 細い葉に止まったところへSP-350を近づけてシャッターをきった。正確にチョウの目にピントが合っている。8ミリ(35ミリ換算38ミリ) 絞りF7.1 オート(1/160秒) -0.3EV補正 ISO400 〔3〕 アリがセミの翅を運んでいた。目当ては翅の付け根らしい。地表の被写体なので、カメラだけ近づけ、スポットAFでピントを合わせてからフレーミングした。8ミリ(35ミリ換算38ミリ) 絞りF6.3 オート(1/100秒) ISO400 〔4〕 口吻で樹液を吸っているアブラゼミに接近した。顔を近づけると逃げてしまうが、カメラだけなら大丈夫だ。8ミリ(35ミリ換算38ミリ) 絞りF5.6 オート(1/100秒) -0.3EV補正 ISO400 〔5〕 上の写真(〔4〕)の部分拡大。樹液を吸っているようすがよくわかる。

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