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2006/03/20

ゆったりした時の流れ ドイツNo.12

若いときの感動につながる体験

hpp3196388  バンベルクを訪れるきっかけになったのは、昔、バンベルク交響楽団の演奏を聴いて感動したからだ。当時は、ヨゼフ・カイルベルトが主席指揮者だった。ハイドン、モーツアルト、シューベルト、ブラームスなど、カイルベルトの指揮には、ドイツ的重厚なリズム感と、ここちよいテンポがあったのを覚えている。そんな音楽を生み出す町を見てみたいと思うのは自然な欲求だろう。そんなわけで、2003年のドイツ取材はバンベルクを選んだ。

 写真は、バンベルク大聖堂(カイザー・ドーム)からミヒャエル教会へ向かう途中の三叉路だ。角にレストランがあり、1セットの椅子とテーブルが置かれていた。一組の客が食事をしている風景がいかにも閑散としていた。観光客がたくさん来る繁華街から離れている住宅街でレストランは営業できるのだろうか。当て推量をしてから、自分が日本の尺度で考えているのに気づいた。これがドイツの商売かもしれない。いままで、いくつかのレストランで見てきたのは、昼時や夕刻に地元の家族やカップルがやって来て食事をし、会話やゲームを楽しんでいる光景だ。ケルン、ツェレ、ハーメルン、ゲンゲンバッハ、コルマール(フランス)などで、このような場面を見て、ドイツには相互扶助の精神が流れているように感じた。地元を大切にする気持ちだ。ドイツは町の規模が小さいゆえに成り立った知恵かもしれない。写真の風景に、ドイツのゆったりとした時の流れを感じた。このレストランも、昼と夕方にはきっとにぎやかになるのだろう。

 翌日、大聖堂下の路地を歩いていたら、日本語で子どもと話す女性に出会った。バンベルク交響楽団員の奥さんだった。私はバンベルクで日本語を聞いて感激し、楽団員の奥さんと話して、また感激した。バンベルクの町で、遠い過去からつながる幸せを感じたのである。

【撮影データ】 ニコンF100 AFズームニッコール28~105ミリF3.5~4.5(28ミリで撮影) 絞りF8 1/200秒 フジクロームプロビア100

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