2012/05/26

郵便馬車と道路事情 ドイツNo.116

ヴァッサーブルグの市博物館(Stadt Museum)Hpp6075565

 歌曲集「冬の旅」は、ウィルヘルム・ミューラーの詩にシューベルト(1797~1828年)が曲を付けたものだが、暗い曲想が全曲を貫いている。相澤昭八郎氏の解説(CD)には、シューベルトの晩年の「自画像を描いたかもしれない」と書かれている。健康と経済状況の厳しさが表出したとも言えるし、芸術を突き詰めていくとだれもが達する境地とも言える。24曲の中で第13曲目の「郵便馬車」は、わずかな明るさがある。出だしのメロディーは軽やかな車輪とポストホルン(御者が郵便馬車の存在を知らせるラッパ)の響きを感じさせるが、すぐ沈んだ雰囲気になる。Hpp6075576_2当時の人々にとって、郵便馬車は単調な生活に変化を運んでくる救いであったようだ。期待に胸を膨らませるが、ほとんど当てが外れるのだろう。歌曲「郵便馬車」には、そのような気持ちの変化が歌われているように思える。(写真上 郵便馬車の前部 写真左 同後部)

 19世紀 初頭、郵便馬車は通信手段だけでなく交通の役割も大きかった。それだけに人々の期待も大きかったと思われる。Hpp6075759私は、人々に喜びや悲しみ、夢や失望を運んでくる郵便馬車とはどのようなものなのか知りたかった。ヴァッサーブルグの博物館で、展示されている馬車を見たときは感激した。(写真右 ヴァッサブルグ市博物館 写真下左 郵便配達夫〈御者〉の帽子)

 坂井栄八郎 著「ドイツ歴史の旅」(朝日選書)に「郵便馬車の話」という一稿がある。Hpp6075570_2それによると、ゲーテの体験として、道路のひどさと乗り心地の悪さが書かれている。馬車道は、石畳で舗装されているところはまだしも、未舗装のところはぬかるみにはまり、しばしば動けなくなるという。そのようなときは、馬車から降りて後押しをしなければならない。Hpp6075567_2そのおかげで胸の靱帯を痛めたというのだ。ゲーテの体験に限らず、道路と旅の事情はこれが日常茶飯事だったようだ。同書から引用すると、「経済学者ヴェルナー・ゾンバルトの名著『十九世紀のドイツ経済』は、《百年前のドイツの旅》という大変興味深い叙述で始まっているが、それによれば当時――1800年前後――旅をするのに何よりも必要なことは、よい体調とキリスト教的忍耐心であったという。特に後者が大事であって、……」とある。石畳も乗り心地が良いというわけではない。Hp_p6075567_2長距離を結ぶ郵便馬車は、1日約100キロを走ったというが、けっして楽な旅ではなかったようだ。そのような苦難の旅をしてきた人々との出会いと届く手紙には、感激もひときわ大きかったろう。ヴァサーブルグの博物館で馬車を撮影しながら当時の人々の心情を想像したのである。

Hpp6106418_2 博物館には。バイエルン州の郵便馬車網の地図が掲示されていた(写真上左)。その中からミュンヘン-ヴァッサーブルグ間の部分を拡大した(写真上左)。なお、現在のドイツ郵便(Deutsche Post)のシンボルマークは、郵便馬車のポストホルンからデザインされたものだ(写真右 郵便ポスト)。ドイツ人の郵便馬車への想いが込められている。

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2012/05/21

シジュウカラの子育て 八ヶ岳山麓No.139

5月中旬の森のようすHpp5200100

 標高1400メートルでは新緑がピークを迎えている。広がりはじめた葉は、さまざまなカラーと形、大きさで個性を主張し、若さを謳歌している。それに、順光(反射光)と逆光(透過光)が織りなして眼を射るほどに美しい(写真下2点) 。同時に昆虫たちもうごめきだしたようだ。それを充てにして鳥たちも活動を開始した。私たちが仕掛けた巣箱にもシジュウカラが住み付き、必死に子育てをしている。

 巣箱を観察していると、夫婦で入れ替わり立ち替わり餌を運んでいるのがわかる。餌は昆虫の幼虫やハチ類などだ。そのインターバルは2、3分から数分というところかHpp5190864_2Hpp5190916_2巣箱には10分ごとに数匹の生きた餌が運ばれていることになる。広い山野で、よく餌を見つけるものだと感心してしまう。シジュウカラは巣箱へ入る前に近くの止まり木で周囲のようすをうかがう。そのときに撮影したのが写真最上だ。親たちがいなくなったすきに巣箱を開けて撮影したのが写真下右。口を開けて餌をねだる子が5羽、ほかに5羽を確認できるので、10羽はいるようだ。これだけの子どもに餌を運ぶ親のエネルギーは相当なものだろう。

 餌を運ぶのも、口を開けて餌を待つのもシジュウカラの本能である。人間の子育てにも本能はあるが、本能以外のものがたくさんある。人間は、脳が進化・発達したぶんだけ知能や情緒が豊かになった。Hpp5200102それが理論(理屈)や感情となって本能を支配する。その結果が良く出れば、本能を抑え人間社会の協調性を成り立たせる。一方、逆に悪く出ると、子育てを放棄したり、悪事や不正を働くようになる。やや飛躍するが、文明の発達や新技術の進歩、新製品や新規格の開発に伴って、多かれ少なかれ副作用としての不条理が生ずる。これはしかたないことだろうか。これらは、発達・進化した人間の脳に根元があるとすれば、脳のさらなる解明が必要なのではないか。

 シジュウカラの子育てを観察していると、人間が子育てを放棄したり、子どもを虐待することが愚かに見えてくる。また、親として真剣に育てた子どもが、大人になって悪事や不正に手を染めるようになったらなんと悲しいことだろう。シジュウカラにはそれがない。

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2012/05/13

「永 遠」をプレイバック

第10回 ヌービック・フォト・フレンズ5 写真展Hp12dm_0001_2

 現在の若い人々がうらやましい。パソコンや携帯、ゲームやダンス、多様なスポーツなど、私たちが10代から20代のころにはなかった遊びやエンターテインメントがたくさんある。学問や仕事、食べものなどの選択肢も豊富だ。一方、ボランティアへも積極的に参加する若者も立派だと思う。ボランティアは歳をとってもできるはずだが、やはり気力がついていかない。若者のその気力と体力もうらやましい要因の一つだ。

 写真界で我々中高年にできることは何だろうか。当然、若者がやらないこと、またはできないことに取り組まなければならないだろう。私たち中高年は、自身の過去や歴史を生かしつつ、人類の個体発生と系統発生を学びながら写真に取り組みたいものである。Hp12dm_0002ヌービックフォトフレンズ5(NPF5)の今回のテーマは「永遠」である。写真は、現在を記録し残すことが第一の役目である。言葉を代えてそれを言えば「永遠」ではないだろうか。ヌービックが書いたあいさつ文作品一覧(ポップアプ可)を以下に紹介しよう。

第10回 NPF5 写真展 「永 遠…残したい光景 プレイバック

会場:かなっくホール ギャラリー/会期:2012年5月15日(火)~20日(日) 10:00~18:00(初日は13:00から、最終日は15:00まで)

 街歩きをしたときや旅に出たときに、ふと見た風景、あるいはお祭りなどの行事に出会ったら、「これはいつか見た光景だな」と思ったことはないだろうか。それは遠い昔の子供の頃の思い出に繋がっているかもしれない。いや、ひょっとすると、ただ単にかつて脳裏に焼き付いていた写真や映像の再現に過ぎないことだってあり得るし、心象風景だった可能性もある。でもその光景を見たときは、Hpp5170834Hpp5160803懐かしくて、永遠に残しておきたい、変わらないでほしいという心情が込み上げてくることは誰にでもあると思う。一方、現在目にしている風景も、後になってみれば、懐かしくなり、残しておきたいと思うことだって考えられる。今回の写真展はこのような「永遠に残したい」という観点に着目して作品作りに取り組みました。各々の作品には撮影者の残したいという意志と写真の記録性が交差して、永遠に何回でも、いつでもプレイバックできるという意が込められています。カテゴリーは、時間の経過とともに変化していく「時の流れ、変遷」、永遠に繰り返される「自然の摂理」、自分自身の過去を振り返るような「あの日、あの時」、敬虔な気持ち溢れる「敬う心」、誰もが懐かしさを感じる「心のふるさと、伝統」の五つに分類しました。 (写真上左 展示に合わせて制作した写真集 写真上右 会場風景 写真下右 5月18日付の神奈川新聞記事)Hp2012_3

Hp20120518_101457_3 私も1点出品した。厳冬の寒気が作った枯れ葉と霧氷のデュエットである。つかの間の命とわかっているが、永遠に残してやりたい光景なので、それを讃え、「自然の摂理」のカテゴリーへ「宿命へのあがき」(写真下)として展示する。【撮影データ】 オリンパスXZ-1 ズイコーデジタル6~24ミリF1.8~2.5(6ミリで撮影 35ミリ判換算28ミリ) スーパーマクロモード 絞りF6.3 オート(1/500秒) -1.0EV ISO200 WB晴天Hppc104245_4

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2012/05/03

「魑魅魍魎」 沈黙の森から 八ヶ岳山麓No.138

自然林探検…コンパクトカメラシリーズ40Hpp5011404

 5月1日は、撮影のため自然林へ入った。自然林は、植林や伐採、下草刈りなどの手入れをした人工林と区別される。しかし、原生林とはかぎらない。そこは水源地であるうえに、岩が敷き詰められていて伏流となり、足元に心地よい水流の響きが聞こえる。落ち葉が岩のすき間を埋めているので、うっかりするとすき間に足を取られることがある。油断できない。岩畳のため、樹木はあまり成長しないようだ。しかし、わずかなスペースに巨木の痕跡がある。胸高直径1メートル以上はあったろうと推測できる大木の根元が残っている。それが森の主のように踏ん張っている。写真上 『巨 星』

Hpp5011301 植物の芽生えの時期なので、いたるところにバイケイソウの芽や若葉が観察できる。バイケイソウは森の中では春一番の草本なのだ。過去の栄光を背負っている古木に対して、未来の有望株でもある。湧水、岩、石畳、コケ、古木、落ち葉、若葉などが一体となり、あたりは「魑魅魍魎」(ちみもうりょう)の世界を展開している。「魑魅」とは、「山林の精気から生じ、人を迷わすというばけもの」のことであり、「魍魎」とは「山、水、木、石などの精気から生じて人をばかすという怪物」である。「精気」とは「生命の源泉である元気」「万物を生成する天地の気」と辞書にはある。「魑魅魍魎」とは、「人をだまし惑わす、自然が放つ気配」と言ってよいのではないか。これは、私のテーマである『沈黙の森から』レポートしたいことの一つである。写真上左 『化 身』 

 掲載した写真はすべてオリンパスXZ-1で撮影した。魑魅魍魎の世界を逍遥し、融合するのにXZ-1はぴったりだった。

『魑 魅』(写真下左) 『地衣幽霊』 (写真下右)Hpp5011170_3Hpp5011507

                              

         

         

         

        

                             

                             

『樹 魂』(写真下左) 『魍 魎』(写真下右)Hpp5011333_3Hpp5011196_5

『大洞吹き』(写真下左) 『うわばみ』(写真下右)Hpp5011374_2Hpp5011435_2

                        

                        

                        

                       

                       

                                             

                                            

『苔坊主』(写真下左) 『山 姥』(写真下右)Hpp5011203_2Hpp5011381_5

『烏天狗』(写真下左) 『頑 固』 (写真下右)Hpp5011585Hpp5011322

Hpp5011539『青道心』(写真左)

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2012/04/28

野川公園の春の野草[フォト・レポート]

観察路からのカメラポジション…コンパクトカメラシリーズ39

Hpp4251030 フォトクラブ彩光のメンバーと都立・野川公園の自然観察園へ出かけた。折から、観察園は春の花の最盛期だった。一方、彩光のメンバーは野草観察のエキスパートである。花の名まえと在りかを指導していただきながら快適な撮影を楽しんだ。4月25日の撮影結果の一部を掲載する。

 写真は、すべてオリンパスXZ-1で撮影した。ライブビュー撮影(デジタル・コンパクトカメラやミラーレス一眼)は、あきらかにファインダー撮影より優れている。野草撮影では特にそうだ。ファインダーをのぞかなくてよいので、手の届く範囲ならどこでもカメラを構えることができる。Hpp4250828液晶パネルが見にくいときもあるが、最近の液晶パネルは明るいうえに指向性が少ないので、斜めからでもなんとか見える。また、直射光が当たるパネルははっきり見えないときもあるが、それでも勘と経験を働かせるとフレーミングはできる。再生して撮影結果をすぐ確認できるデジタルカメラでは、撮り直すことによりかならず思いどおりのフレーミングに仕上げることができる。カメラポジション選択の自由度は、パネルの見にくさをカバーしてあまりある。Hpp4251123常々主張しているように、カメラポジション選択の高い自由度はもっとも重要なカメラアイである。なにしろライブビュー撮影は、ファインダー撮影では不可能なことができるのである。なお、以下の理由から三脚は使わない。①高感度で高速シャッターがきれること、②カメラのブレ軽減機構が優れていること、③撮影結果を確認でき、撮り直しができること、④通常、木道や観察路では三脚を立てることを控えなければならない、Hpp4250902などだ。その結果、ますますカメラポジションを自由に選べることになる。 (写真上右 サクラソウが群生する湿地帯と木道 写真右 木のチップを敷き詰めた観察路。やわらかな感触は脚に優しい)

 都立・野川公園・自然観察園の中では、観察路から撮影する。木道からの撮影もしばしばだ。花が木道のすぐそばにあっても、低いところでは、カメラをハイアングルに構えざるを得ない。通常、花を撮影するときの基本的なアングルはアイレベルである。木道からはアイレベルは不可能だろうか。特にファインダー撮影では難しい。一眼レフにアングルファインダーを使っても、顔を木道路面より下にもっていかなければならないだろう。ライブビュー撮影の場合は、手を伸ばして下げればよいので、十分構えられる。液晶パネルをのぞけるかが問題だが、前述のとおりなんと見えるのである。Hpp4251132さらに、オリンパスXZ-1では、AFターゲット(フォーカスフレーム)をパネル内11か所に移動できるので、フレーミングと花の位置を予測してターゲットを決めておくと、フレーミングとピント合わせを同時にできる。これには、XZ-1の明るい有機ELディスプレーも貢献している。もちろん、撮影後は再生して確認する。液晶パネルがフレキシブルに調節できるカメラの場合は、さらに有利だ。というわけで、木道からの撮影も十分こなせる。XZ-1を使うようになってから花の撮影が一段とおもしろくなった。(写真上左 自然観察センターには3段階に分けて開花情報が掲示されている)

フデリンドウ(写真最上左 観察路沿いにあったので容易にカメラを構えられた)

サクラソウ(写真下左 花冠と並び方がわかるよう腕を伸ばして真上から撮影した) チョウジソウ(写真下右 腕を伸ばしてアイレベルに構えた)Hpp4250844Hpp4250872







サギゴケ(写真下左 カメラをスーパーマクロに設定、木道から下へ腕を伸ばしてハイアングルに構えた) ヒトリスズカ(写真下右 アイレベルで撮影)Hpp4250882Hpp4251073

ジュウニヒトエ(写真下左 カメラを地面に置くようにしてアイレベルを選んだ) ラショウモンカズラ(写真下右 たくさんの花にピントが合うようにカメラを構えた)Hpp4251066Hpp4250903













カテンソウ(写真下左 花冠の直径が10ミリ以下なので、スーパーマクロで接近、トリミングして部分拡大 ヒメウズ(写真下右 やはり小さな花なのでトリミングした)Hpp4250907_2Hpp4250963_2

イチリンソ(写真下左 2輪を並べてフレーミング) ヒイラギソウ(写真下右 木道沿いの低い位置にあったのでフレーミングしにくかった)Hpp4251095Hpp4250999

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2012/04/19

生命の循環 八ヶ岳山麓No.137

4月15日の森のようすジャッキー・ロビンソン・デーHpp4120647_3

 八ヶ岳山麓はだいぶ暖かくなってきたが、それでも、横浜の真冬並みだ。4月15日の最低気温は-2度C、日中は10度C前後である。春は生命循環が顕現するときだ。散歩しながら春のきざしを見つけた。 (写真上は、4月12日の八ヶ岳。中央道より)

✿湧水が流れ込む水溜りにカエルの卵が産みつけられていた。卵白のような粘液の中に黒い胚が見える。まもなくオタマジャクシになるだろう(写真下2点)Hpp4150749_4Hpp4150791_3








✿越冬したオサムシが目覚め、“恋”にも目覚めたのようだ。オサムシは翅が退化して飛べないだけでなく、交尾は学術的に特異だという。貴重で珍しいシーン(写真下右)にめぐり合ったのかもしれない。虫好きの家内が見つけてくれた。手塚治虫氏のオサムは、オサムシからとったものだと家内が教えてくれた。ファーブルもオサムシに触れている。Hpp4150760_2

✿朝、ベランダの雨戸を開けると、シジュウカラのさえずりが聞こえた。もう餌のヒマワリの種を催促に来たのではない。仕掛けた巣箱のふたを開けると、掃除したはずの巣箱にミズゴケが敷き詰められていた(写真下左)。ミズゴケはまだ青く湿っている。乾いたころに産卵を迎えるのであろう。午後、2羽のシジュウカラが巣の近くで浮き浮きとさえずっていた。Hpp4160012_3

✿4月15日は「ジャッキー・ロビンソン・デー」であると、NHK・BSのメジャーリーグ(MLB)放送で報じていた。視聴したのは16日だったが、前日のイチローが出場するマリナーズ対アスレティックス戦を放映中の解説である。「ジャッキー・ロビンソン・デー」とは、1947年4月15日、黒人として初めてメジャーリーグに出場したジャッキー・ロビンソンを讃える記念日であるという。4月15日は、メジャーリーグの選手全員が永久欠番「42」の背番号を付けたユニホームを着てプレーする。確かにTV画面に登場する選手は全員42番の背番号をつけている。ユーモアとほほえましいさ感じると同時に、アメリカの人種差別とその撤廃の歴史を実感した。なんとすばらしい記念日ではないか。いつも思うのだが、プレーの前に必ず国歌を斉唱をする国風にも敬意を表したい。なお1947年、ジャッキー・ロビンソンは新人王に輝いた。というわけで、MLB番組を視聴した4月16日は爽快な気分になれた。

 さて、日本でこれに匹敵する記念日はあるだろうか、思い当たらない。そこで、国技の相撲で考えてみた。69連勝の名横綱として名高い双葉山を讃え「双葉山デー」はどうだろうか。この日は、全関取がかつて双葉山が締めていた回しと同じ色の回しで相撲を取るのである。人種の違いについてこだわるなら、最初の外国人横綱、曙を讃え「曙デー」はどうだろうか。しかし、曙は現在プロレスラーなので、該当しないかもしれない。

 日本には文化勲章や褒章などがある。しかし、一般庶民には縁が薄い。国民全員が一丸となって業績を讃える記念日があってよいと思うのだが。国歌斉唱ですったもんだする国風では無理だろうか?

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2012/04/13

2012年のゆく春を惜しむ

Hpp4040114 やっと春が来たという感じだ。長い間、寒さに耐えてきたせいか、人も草花も嬉々としている。花は少しでも永く咲き続けようとしているように見える。横浜のサクラの花はまだきれいだ。春を求めて昭和記念公園、新宿御苑、浅草・隅田公園、横浜・大倉山公園などを訪ねた。私は、例年になくゆく春を楽しんだ。

❀ コスミレ(写真上左 昭和記念公園)

❀ムスカリ(写真下左 昭和記念公園) ❀フクジュソウ(写真下右 昭和記念公園)Hpp4040039_2Hpp4049990_3












❀モクレン(写真下左 横浜・新羽・西方寺) ❀カエデの若葉(写真下右 新宿御苑)Hpp4050620Hpp4060050












❀サクラとスカイツリー(写真下左 隅田公園) ❀サクラのトンネル(写真下右 隅田公園)Hpp4080348Hpp4080041







❀花吹雪(写真下左 大倉山公園) ❀サクラと梅の古木(写真下右 大倉山公園)Hpp4090551Hpp4090619_2








❀ハクモクレンの落花(写真下左 新宿御苑) ❀サクラ残照(写真下右 大倉山公園)Hpp406029609p4090612_2

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2012/04/05

2012初イワナ 八ヶ岳山麓No.136

半年ぶりに味わう醍醐味Hp20p4029822

 今年のイワナの初釣りは4月2日だった。当日の最低気温は-8度C、日中は晴れて5度Cぐらいまで上がった。水量は平水かやや多めでコンディションはまあまあだろう。いつもの入溪点から川に降りた。通常は、シーズン初めの第1投はだいたい当たりがあるのに今年はない。そこから上流200メートルぐらいはまったく当たりがなかった。Hpbp4029837イワナが断食同盟を結んでいるのではないかと疑いたくなる。そんな不信感があるうえに、シーズン始めであることを忘れてしまい、初めての当たりは、早合わせでバラしてしまった。その30メートル先、実績のあるポイントでも当たりはない。そこで、淵の中央にある岩の向こう側をすれすれに流した(写真下右)。弱い当たりで小型がやっと針がかりした(写真下左)。魚体はサビが残っていて冷たい。やはり川は冬なのである。今冬の日本列島の気候パターンがこの川にも表れているのだろうか。以後は、ポイントを厳選して釣ることにした。

Hpp4029807 70メートル上流の大渕で、落ち込みの下へ期待しないで餌を送り込んだ(写真上左) 。この時期、水流の激しい落ち込みに魚はいるわけがない。しかし、強い当たりが竿を引き絞った。竿を立てたいが樹の枝がじゃまをして立てられない。魚は左右の岩陰に逃げ込もうと必死だ。竿をたたんで手前下流へ引き込んで抜き上げた。Hpp4029820 20センチのイワナだった(写真最上)。この川では大物に数えているサイズだ。サビもなくすばらしい魚体だ。やっと本来の感触と視覚を味わうことができた。帰路、森の中を歩いていると、Hpp4029844細流が凍って氷の塊になって残っていた(写真左)。標高1400メートルの春はまだ遠い。

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2012/03/31

バロック・サウンド 横浜No.60

大倉山記念館のコンサートHp

 横浜市・大倉山記念館では、ときどきコンサートが開催されている。3月28日には、古楽器による「トリオ・ソナタの夕べ」というコンサートがあった。関心があるだけでなく、出演者に知り合いがいるので聴きに出かけた。主催と演奏者はConcerto Giocoso(横浜古典楽器アンサンブル)である。その中の二人は以前、家内が美術の指導をしたことがある。(写真右は当日のプログラム)

 当日は、トリオ・ソナタという形式の曲に絞って選曲された。トリオ・ソナタは、バロック時代(17~18世紀ごろ)に流行した音楽形式で、3声部からなる器楽曲だ。二つの高声部に通奏低音を加えた3声部だが、通奏低音はチェンバロとビオラダガンバ(チェロの古典型)で演奏するので、合計4人で演奏される場合が多い。楽器の組み合わせはさまざまで、当日の高声部には、バイオリンとリコーダー(ブロックフレーテ、縦笛)の取り合わせだった。トリオ・ソナタは、以後の古典派やロマン派の弦楽四重奏の元になったという。

 演目の作曲家は、フランソワ・クープラン(1668~1733年 フランス)、アルカンジャロ・コレッリ(1653~1713年 イタリア)、ヨハン・ヨアヒム・クヴァンツ(1697~1773年 ドイツ)、ジャック=マルタン・オトテール(1674~1763 フランス)、ゲオルグ・フリードリッヒ・ヘンデル(1685~1759年 ドイツ→イギリス)、アントニオ・ヴィヴァルディ(1678~1741年 イタリア)、マルコ・ウッチェリーニ(1603~1680年 イタリア)だ。いずれもバロックに時代に活躍した作曲家である。Hpp3280592それぞれの作曲家の作風に加え、イタリア、フランス、ドイツ、イギリス、それぞれのバロック音楽のスタイルの違いも興味深かった。解説によると、装飾音の付け方が違うのだという。装飾音とは、楽譜に書かれた音に部分的に付加する音で、曲の表情を豊かにするためのもの。私たちがよく聴くトレモロはその一種だ。バロック時代は即興で演奏されたが、後に楽譜に記載されるようになったという。

 ステージからバロック時代の演奏風景を想像した。バロック時代の音楽は、おそらくコンサートというよりサロンの余興であったのではないか。演奏者は互いに装飾音の付け方で、音の会話を楽しんだのではないだろうか? トリオ・ソナタの演奏には指揮者はいない。コンサートマスターに匹敵する第1高声部がリードするのだが、全員の息が合わないと演奏は成り立たない。それは、昔も今も同じだろう。当時は、現代のようなコンサート・ホールでの演奏ではなく、室内楽が主流の時代だ。それも身近な人との社交的な場であったと思われる。私はドイツでたくさんのバロック時代の町並みを見てきたので、その風景に重ねながら聴いた。

 中休みに、調律師がハープシコードの調律をした(写真上左)。ハープシコードはピアノと違って弦楽器なので、音程が狂いやすいのだろう。一音一音ていねいに音程を合わせるのである。Hpp3280598_3 これもバロック時代ならではの風景ではないかと思った。後半のはじめに古楽器の解説があった(写真左)。現在からみれば未完成ながらも、現代楽器の前身としての役割と、クラシック音楽草創期の先人たちの工夫や情熱を感じたのである。出演者は、少なくとも二つ以上の楽器を弾きこなしていた。これも、バロック時代ではあたりまえだったのではないか。

 7曲目は、ヴィヴァルディのトリオ・ソナタニ短調『ラ・フォリア』(作品1の12番 RV63)だ。『ラ・フォリア』は、古来有名なテーマ曲で、多くの作曲家が取り上げた曲だという。ヴィヴァルディはこれをみごとな変奏曲に仕上げた。私は変奏曲が好きである。Hpp3280611J.S.バッハの『ゴールドベルク変奏曲』やブラームスの『ハイドンの主題による変奏曲』は圧巻だ。ベートーベンもヘンデルやモーツァルトの曲を変奏曲にしている。モーツァルトの『きらきら星変奏曲』はあまりにも有名だ。変奏曲はテーマ曲と変奏の織りなす力学がすばらしい。「原形とデフォルメ」という芸術の根源に触れるものがあると思っている。ヴィヴァルディの『ラ・フォリア』にも変奏曲のだいご味を感じた。アンコールはテレマン(1681~1767年 ドイツ)の曲だった。私はその日、バロックのサウンドから好きなドイツ(ヨーロッパ)の香りを感じることができた。なお、演奏中の撮影は控えた。(写真上右は横浜・大倉山記念館)

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2012/03/26

川霧と朝食 ドイツNo.115

ヴァッサーブルグの格別な朝Hpp6075482

 朝6時、起床して寝ぼけまなこで窓の外をのぞくと、イン川に霧が立ち込めている。ブルック門に通じる赤橋も霞んで見える(写真下)。すぐカメラを持って外へ飛び出した。川霧は町の中にも流れ込み、ヴァッサーブルグ自慢のパステルカラーの町並みがシャーベット・トーンに変わっている。まだ、通勤時間には早いので人はいない。Hpp6075486中世へタイムスリップした気分だ。昨夏、ヴァッサーブルグ滞在中に恵まれたチャンスだった。

 霧は絶好の被写体状況だ。夜景と同じように「じゃまもの」を隠し、情感を高める。一般的にカメラとレンズは、しばしば画面に入れたくない、また見せたくない被写体までも写してしまう。それらはモチーフの足を引っ張る「じゃまもの」になる。「写真(撮影)は引き算」といわれるのは、この「じゃまもの」をいかに隠し、目だなく写すかが大切だ言っているのである。Hpp6071682霧は、撮影者の工夫以前に「じゃまもの」を隠したり目だたなくしてくれる。霧が良い撮影条件になる要因の一つである。ヴァサーブルグでも、霧がじゃまものを目だたなくしてくれたので、中世が見えてきたのである。

 もうひとつ、霧には情緒を作る働きがある。霧や雨は多くの詩に歌われていることからも説明を要しないだろう。霧や雨が作る視界のあいまいさは人を懐古的にし、せつなくしたり、 やるせなくするのである。通常、私たちは、本能的に明るく明快な対象を求めるものだ。Hpp6071708霞んでぼやけて見える対象を前にすると、もっと明るくクリアーにして見たいという衝動が起きる。ぼやけた対象は、人にはっきり観察しようという動機づけになる。これは写真に写っても同じだ。ぼやけて情報量が減った被写体は写真を鑑賞する人をポジティブにする。すなわち写真に引き込むのである。霧やもや、雨などが被写体状況として望ましいゆえんである。

 朝飯前の撮影を終えてホテルへ戻り、食堂へ行った。ドイツの朝食は、毎日楽しみだ。香ばしいパンとコーヒー、スパイスのきいたソーセージと手作りのジャム、新鮮なヨーグルトなど、撮影で歩いた後だけにいちだんとおいしい。この日は格別な朝だった。Hpp6075515Hpp6095987_2

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2012/03/24

3月20日から始まる3つの写真展

 私がかかわる写真展を紹介します。クラブ名をクリックすると、それぞれのページが開きます。ご高覧いただけたら幸いです。

                                                

フォトクラブ彩光まちだ写好会旭が丘写真クラブ                   

                  

                                          

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2012/03/16

旭が丘写真クラブ展 第22回「 レンズの詩」

会場:清瀬市郷土博物館2Fギャラリー(アクセスはDM参照 ポップアップ可)/会期:2012年3月20日(火)~4月1日(日) 10:00~18:00(初日は13:00~)

HpdmHpdm_2 旭が丘写真クラブは、一昨年の11~12月、清瀬市の委嘱を受け「柳瀬川回廊」という写真展を開催した。これは、同クラブの活動を象徴している。私のブログ「理想的なアマチュアの写真活動」を参照いただきたい。今回の作品点に、私は出展していないが、会期中のギャラリー・トーク(講評会)を担当するHpp3240546_2Hpp3240541

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フォトクラブ彩光展「花の賛歌2012」

≪野の花からのメッセージ≫

会場:神代植物公園 展示棟ロビー(公園の入場料 大人500円、65歳以上250円)/会期:3月20日(火)~4月1日(日)9:30~16:30Hp2012dm_3 (3月26日(月)は休園)

 メンバーの有志14名による半切22点が展示される。入園料がかかるので、園内撮影を兼ねてご高覧いただけたら幸いだ。以下にあいさつ文と作品一覧を掲載する。 〔あいさつ文〕 高山や高原、湿原などの大自然の中で育つ植物は、ひと目、恵まれているように見えますが、実は土壌や温度、湿度、日照などの厳しい自然環境に耐えて生活しています。一方、都市の片隅でひっそりと咲いている野草は、人間の生活圏との縄張り争いがあり、また、外来種や園芸種などとの競争がありたいへんです。大自然の中でも、都市の中でも生きる厳しさは同じです。Hp2012dm_4そしてどちらの野草も日本の貴重な資源です。私たち「フォトクラブ彩光」は、厳しさに耐えている野草に魅力を感じ、とりつかれた仲間です。野草たちとつきあいながら、その声を聞き、それをメッセージとして伝えることを心がけています。私たちのメッセージが、少しでも皆さまにご理解いただけたら幸いです。

〔作品一覧〕Hp

メンバーと会場風景Hp2012p3199455_3 Hp2012p3199466_2

          

           

            

           

Hpp9251178 私は、八ヶ岳山麓で撮影したミミガタテンナンショウの果実の写真を出展した。赤い実は、森の中ではひときわ目立つが、近寄りがたい雰囲気を漂わせていた。そこで、「厳然」というタイトルを付けた。日中シンクロでフラッシュを弱く発光、背景を暗く調節し、果実の存在感を強調した。【撮影データ】オリンパスXZ-1 ズイコーデジタル6~24ミリF1.8~2.5(6ミリ 35ミリ判換算28ミリ) 絞りF6.3 オート(1/50秒) -2.0EV フラッシュ発光 ISO400 WB晴天

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第43回 まちだ写好会 春の写真展

会場:町田市民ホール・第二ギャラリー(町田市森野2-2-36 TEL 042-728-4300 小田急線町田駅より徒歩8分 Pなし)/会期:3月20日(火)~25日(日) 9:30~16:30(初日は13:00~)

Hp2012dm_2 まちだ写好会は春と秋、年2回の写真展を開催している。年に2回開催する写真クラブは多くないだろう。それだけ写真に情熱を傾けている集団だ。春展は、自由作品と課題作品の2部構成である。自由作品は、出展候補作品を大きなテーブルに並べ、分類区分けして以下の5カテゴリーに分けた(写真下参照)「人間賛歌」「水辺の詩」「心の鏡」「変身願望」「大地」

 課題は「希 望」である。以下にあいさつ文を掲載する。 〔あいさつ文〕 まちだ写好会は、従来から春季写真展においては自由作品のほかに課題作品にも取り組んでおります。今回の課題は「希望」です。私たちは、未来に期待し、願いを込めて生活しています。それを希望とし、いつも実現を心がけています。それは人間の社会だけでなく、自然界も同じです。生物には意志はありませんが、種を保存し、環境に適応しようとしています。これは生物の希望と言えるでしょう。「希望」を表現するには、未来を撮らなければなりません。私たちまちだ写好会のメンバーは、万物が未来に何を期しているのかを撮影しました。ご高覧いただけたら幸いです。Hpp2060520_2Hpp2060517_2Hp_3

 私は、自由作品としてドイツの写真を出展する。ヴァッサーブルグで撮影した「蝴 蝶」という作品だ。夕刻、ホテルへ帰る途中で見つけたシーンだ。ドイツのショーウインドーは、しばしば魅力的である。Hpp6075860それに、ガラスに電柱や電線が映らないので撮りやすい。被写体は、まさに「夜の蝶」だった。ただし、私は“本当”の夜の蝶を知らないが…。 【撮影データ】 オリンパスXZ-1 ズイコーデジタル6~24ミリF1.8~2.5(14ミリ 35ミリ判換算約65ミリ) 絞りF5 オート(1/20秒) -1.0EV ISO640 WBオート

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2012/03/08

ドイツより古い英国!? ドイツNo.114

英国王立写真協会 日本支部展 Feel British Hp_rpsj10dmimg_0002_3

 「……最初のローマ船がブリタニアの海岸に達した。ウインストン・チャーチルが、大英帝国の歴史はこのときよりはじまる、とした紀元前55年8月26日である」と、塩野七生著「ローマ人の物語」(新潮文庫版第9巻)に書かれている。ブリタニアとは現イギリスのグレートブリテン島のことであり、ローマ船を率いていたのはユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)である。カエサルは、ガリア制圧の一環(拡大)としてブリタニアも制覇しようとして兵を上陸させた。「ローマ人の物語」によると、カエサルは同年の前半にはライン河を渡りゲルマンの地へも進攻している。また、すでに紀元前58年にもライン河を渡っている。ゲルマンの地への進攻のほうが、ブリタニア上陸より早いにもかかわらず、チャーチルはドイツより大英帝国のほうが歴史が古いと自慢の種にしたそうだ。

 そこには、古代ローマ研究の学者間の確執とチャーチルのドイツへの対抗意識がはたらいているようだ。また背景には、カエサルのゲルマン侵略はガリア人に対するデモンストレーションのためであったのに対して、ブりタニアのほうは支配(ローマ化)を目ざしていた、ということがある。すなわち、ブリタニアへは本気で攻めていったのである。実際、カエサルはテームズ河(「ロンドンであったかもしれない」と書かれている)を渡って攻め込み、その地の部族を降伏させて帰還する(ローマ人の物語より)。本気で攻めてきたほうがローマ化が早く進み、より長い歴史を刻むので、国の創設は古くなるという論法を、やや奇異に感じるが…。チャーチルの判断の根拠には、西欧文明における「ローマ」の存在の重さもかかわっている。ローマとの接点が文明開化の基準であり、自国のローマ化は誇りなのである。こうして大英帝国の基礎が築かれ、現在の英国(グレートブリテンおよび北部アイルランド連合王国 United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland )につながった。英国王立写真協会に所属しながらドイツびいきである私にとっては複雑な心境である。なお、この記事をドイツのカテゴリーに含めたのは、「ブリタニア人とゲルマン人」「英国とドイツ」の比肩にかかわるからである。

 私が英国と聞いて思い出すのは、「ロビンフッド」「アイバンホー」、シェークスピア、エミリー・ブロンテの「嵐が丘」、「シャーロック・ホームズ」などだ。特にシャーロック・ホームズはお気に入りだ。学生時代にほぼすべてを読んで、探偵にあこがれたこともあった。現在、テレビ番組やDVDなどの映像を見て、夢中に読んでいたころのイメージがスクリーンでよみがえる。ストーリーを楽しむだけでなく、ロンドンやその近郊の町並みにも興味を引かれる。流れる霧、馬の蹄と馬車の車輪の響き、当時の人々の素振りなど、私の英国観に大きく影響している。ただし、残念ながらロンドンの真相は知らないのである。Hp_rpsj10dmimg_0001

 英国王立写真協会 日本支部は第10回目の写真展を開催する。テーマは、昨年に引き続き「Feel British…イギリスぽいってどんなこと?」である。ご高覧いただけたら幸いだ。なお、私は出展していない。

期日:2012年3月9日(金)~15日(木) 10:00~19:00 (日曜開催 最終日は17:00まで)/会場:フレームマンエキシビジョンサロン銀座(銀座ファイブ2F アクセスは上左のマップ参照)

 英国王立写真協会 日本支部の創設者、青木 朗氏が死去されました。心よりご冥福をお祈り申しあげます。

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